OPECプラス、2024年末までの減産方針維持へ
(中東、サウジアラビア、ロシア)
調査部中東アフリカ課
2023年08月07日
OPECプラス(注)は8月4日、第49回共同閣僚監視委員会(JMMC)をオンラインで開催した。同日付のプレスリリースによると、今回の会合では、6月4日の第35回閣僚級会合で合意した2024年末までの減産方針(2023年6月5日記事参照)を維持することを確認した。
OPECプラスでは、2022年10月に発表した大型減産に加え、2023年4月に複数の加盟国が同年末までの自主的な追加減産を行うことを確認し()、6月には、それまでの減産方針を維持して2024年末までの生産量調整を行うことを発表していた。
また、サウジアラビアは第35回閣僚級会合での発表に合わせ、7月から日量100万バレルの追加減産を行うことを発表していたが、その後減産期間を8月まで延長(関連ハイパーブラックジャック)。さらに今回の会合に先立つ8月3日には、9月まで減産期間を延長する方針を明らかにした〔8月3日付サウジアラビア国営通信(SPA)〕。他方、ロシアも7月に、8月の原油輸出量を日量50万バレル削減することを発表したが、8月3日のサウジアラビアによる発表後、9月の輸出量を日量30万バレル削減することを明らかにした(「タス通信」8月3日)。JMMCはサウジアラビアとロシアによる9月の削減決定を評価するとしている。
原油価格は7月に入ってから上昇傾向にあり(添付資料図参照)、米国エネルギーブラック ジャック 攻略局(EIA)の統計によると、7月31日時点で米WTIが1バレル当たり81.80ドル、北海ブレントが85.22ドルとなった。1バレル当たりの価格が80ドル台に到達したのは2023年4月以来となる。
次回の第50回JMMCは10月4日に開催予定。
(注)サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)などOPEC加盟国と、ロシア、メキシコなど非加盟の産油国で構成。
(久保田夏帆)
(中東、サウジアラビア、ロシア)
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