米ロサンゼルス港、7月の貨物取扱量は前年同月比27%減

(米国)

ロサンゼルス発

2023年08月24日

米国のロサンゼルス港は8月23日、7月の貨物取扱量を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。7月の貨物取扱量は68万4,291TEU(1TEUは20フィートコンテナ換算)となり、前年同月の93万5,424TEUより27%減少した。このうち、輸入貨物の取扱量は36万4,208TEU(前年同月比25%減)、輸出貨物の取扱量は11万372TEU(6%増)、空コンテナの取扱量はアジアにおける空コンテナ需要の鈍化を受けて20万9,710TEU(39%減)となった。

7月の貨物取扱量が前年同月比で減少した要因は、比較対象となる2022年7月が過去最高の貨物取扱量を記録したことに加え(2022年8月26日記事参照)、ロサンゼルス港のジーン・セロカ事務局長は、「小売業者や製造業者の倉庫在庫が高止まりしており、世界の貿易量が和らいでいる」と説明している。

他方で、2023年1月から7月までの貨物取扱量は482万1,670TEUと前年同期比24%減になったが、2019年同期比では4%増と、新型コロナ禍前の水準を上回った。セロカ氏は、「米国の消費者は消費を続けており、秋のファッションや年末のホリデーシーズンに向けて、2023年はより多くの割引商品を見つける可能性が高い」と、今後の貨物取扱量増加への期待をのぞかせた。また、米国西海岸港湾の貨物取扱量減少の一因となっていた労使交渉は6月に暫定合意に達し(米ブラック ジャック ディーラー)、8月15日から17日にかけて当該暫定合意の受諾を労働者に問う投票が行われる予定だ(「Daily Breeze」8月14日)。

米国内の堅調な消費や港湾労使交渉の合意により、今後、米国東海岸やメキシコ湾岸の港湾にシフトした貨物が米国西海岸にどの程度回帰するかが、引き続き注目される。

(堀永卓弘)

(米国)

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