米ロサンゼルス港の7月の貨物取扱量が過去最高に、港湾の混雑状況は改善
(米国)
ロサンゼルス発
2022年08月26日
米国ロサンゼルス港湾局は8月17日、7月の貨物取扱量が93万5,345TEU(20フィートコンテナ換算、推計値)だったと発表した。港湾局はその後、確定値を93万5,424TEUとしており、2019年7月に記録したこれまでの最高値(91万2,154TEU)と比べ2.6%上回った。輸入貨物の取扱量は前年同月比3.4%増となる48万5,472TEUで、この値は7月における過去5年間の平均貨物取扱量と比べて約8%高いと報告している。
港湾での混雑は改善、トラック輸送の滞留は4日と平常化
ロサンゼルス港湾局によると、8月17日時点における入港待ちコンテナ船数は13隻で、2022年1月に記録した109隻から88%減少した。また、港湾でのトラック輸送用コンテナの滞留日数は4日と、最大で11日だった混雑時の滞留日数と比べると、著しい改善がみられる。また、港湾内に9日以上停滞するコンテナ数は2,000個と、2021年10月の3万2,000個から大きく減少しているとの報告がされている。
ロサンゼルス港のジーン・セロカ事務局長は、記者発表で「驚くべきことに、われわれは船舶の滞留時間を約90%削減しながらも、港湾は記録的な貨物量を取り扱い続けており、これはパートナー事業者の大きな成果だ」「鉄道輸送での課題はあるが、海上貨物のターミナルは昨年よりも流動的だ」と述べた。混雑の解消の要因としては、デジタルツールである「ポート・オプティマイザー」の活用によって、関係者が貨物の流動性を監督し、問題が発生する前に対処できるようになったことを一因として挙げている。
(サチエ・ヴァメーレン)
(米国)
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