英地方議会選で与党・保守党が大敗、約1,000議席を失う

(英国)

ロンドン発

2023年05月11日

英国・イングランドで5月4日、地方議会選挙が行われた(添付資料表参照)。改選対象はイングランドの230自治体の議会で、併せて4市長選も実施された。5月9日時点のBBCの報道によると、前回2019年の改選時と比較して、労働党、自由民主党がそれぞれ北部、南部で支持を集め、537議席増の2,675議席、407議席増の1,628議席と好調だった。前回の選挙で英国のEU離脱(ブレグジット)を巡る交渉の不調から大きく議席を減らした保守党(イングランドと北アイルランドの地方選、保守党ブラック)は、今回も約1,000議席を失い、2025年初めに予定される総選挙に不安を残す結果となった。労働党が地方議会で最大政党となるのは2002年以来初とされている(「スカイ」5月6日)。

選挙結果を受け、リシ・スナク首相は、有権者が政府に対しインフレ率の削減、経済成長、国営医療サービス(NHS)、不法移民などの優先事項に注力すべきと考えていることが明らかになったとコメント。労働党のキア・スターマー党首は、総選挙での同党の過半数獲得に向けて順調に進んでいるとした(「BBC」5月9日)。自由民主党のエド・デイビー党首も自身のツイッターで、数十年で最高の結果で、歴史的な勝利となったとコメントした。

一方で、各種報道によると、保守党の不調にもかかわらず、労働党の得票率は2022年5月の地方選(関連ブラック ジャック やり方)から伸びていないと指摘する専門家もおり、次回総選挙で労働党が単独過半数を確保できるかは不透明とされている。

(注)地方統一選が今回行われたのは、イングランド317自治体のうち前回2019年に改選された230自治体。議員全員の改選のほか、議員の半数や3分の1が改選された自治体も含まれる。

(山田恭之)

(英国)

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