米商務省、ブラック ジャック ディーラー ルール略発表、2023年2月までに申請受け付け開始へ

(米国)

ニューヨーク発

2022年09月08日

米国商務省は96日、8月初旬に成立した「CHIPSおよび科学(CHIPSプラス)法(H.R.4346外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」(2022年8月10日記事参照)で予算が手当てされた、半導体産業向け資金援助プログラム(CHIPSプログラム)の実施戦略を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。実施戦略では、CHIPSプログラムにおける取り組みや戦略目標、補助金を受給する企業に課される制約を説明している。実施戦略は、事前に企業などから募集した意見も踏まえて作成された(2022年9月8日記事参照)。

実施戦略によると、商務省はCHIPSプログラムを実施するため、同省傘下の国立標準技術研究所(NIST)に「CHIPSプログラム室(CPO)」と「CHIPS研究開発(RD)室」を設置する。CPOは、CHIPSプログラムのうち、半導体の設計・製造施設の建設などを対象とした補助金プログラム(総額390億ドル)の実施を担い、省庁横断の運営委員会にも参加する(2022年8月26日記事参照)。CHIPS RD室は、先端半導体技術の研究などを行うために新設される「国家半導体技術センター(NSTC)」を所管する。

実施戦略では、CHIPSプログラムの主要な取り組みとして、(1)最先端ロジック・メモリー半導体の製造クラスターへの大規模投資、(2)成熟した現世代半導体チップの製造能力、新しい専門技術、および当該産業へのサプライヤーに対する製造能力の拡大、(3RDにおける米国のリーダーシップの強化・推進を挙げた(注1)。

実施戦略では、補助金プログラムへの申請を評価するに当たって、CPOが考慮する戦略目標も記した。そのうち、投資規模と民間資本の誘致について、CPOは、関連サプライヤーと労働力投資を呼び込む大規模投資を奨励するとし、申請企業に対し自社の資本と外部資本の両方を活用する提案を検討するよう促した。投資先地域との関係性については、州や地方政府の支援を受け、地元経済への波及効果が見込めるプロジェクトを優先する。また、安全で強靭(きょうじん)な半導体サプライチェーンの構築を目指す上で、ブラック ジャック ディーラー ルールセキュリティーなどの基準・ガイドラインを順守し、需要の可視化などサプライチェーンリスクに対処するプロジェクトを優先する。そのほか、考慮すべき戦略目標として、利害関係者間の連携による半導体エコシステムの構築や、労働力開発への投資、プロジェクトの包摂性(マイノリティーや女性が経営する事業者の関与)と財政的健全性を示した。

商務省は、補助金の申請段階から説明責任を重視するとし、補助金の受給者がプロジェクトを計画どおりに完遂できない場合や、補助金を不正使用した場合には付与した補助金を回収する可能性がある、と明記した。国家安全保障の確保を目的にCHIPSプラス法で新たに規定された、補助金受給企業による一定の国外投資の制限にも言及した(注2)。

商務省は、CHIPSプログラムへの申請に関するガイダンスを20232月初旬までに公表する予定としている(注3)。ジーナ・レモンド商務長官は、96日に行った記者向け説明会外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、20232月までに企業からの申請の受け付けを開始し、2023年春には補助金の交付を始めたいとの意向を明らかにした。

(注1)各取り組みに対するCHIPSプラス法に基づく想定拠出額は、(1)が約280億ドル、(2)が約100億ドル、(3)が110億ドルとしている。

(注2CHIPSプラス法において、補助金の対象事業者は、補助金の受給日から10年間は中国またはそのほか懸念のある外国で、半導体製造施設の拡張を伴う重大な取引に従事しないとの合意を商務長官と結ぶことを義務付けられている。ただし、この要件は旧世代の半導体〔回路線幅が28ナノメートル(nm)以上のロジック半導体など〕を製造する既存の施設・設備などには適用されない。

(注3CHIPSプログラムの実施に関する最新ブラック ジャック ディーラー ルールは、商務省の専用ポータルサイト「CHIPS.gov外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」のニュースレターに登録することで入手可能。

(甲斐野裕之)

(米国)

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