低排出ガス車の11月の国内新規登録台数、過去最高に
(ドイツ)
ミュンヘン発
2020年12月17日
ドイツ自動車産業連合会(VDA)は12月9日、国内の11月の電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)を合わせた低排出ガス車の新規登録台数が前年同月比で5倍以上に増加し、単月での過去最高記録を更新したと発表した。
ドイツ連邦自動車局(KBA)の統計によると、11月のBEVの新規登録台数は前年同月比6.2倍の2万8,965台に急増した。PHEVも3万621台で4.8倍となった。低排出ガス車(BEVおよびPHEV)のシェアは全体の20.5%を占めた。他方、ガソリン車は32.3%減、ディーゼル車は25.2%減だった。11月に国内で新規登録された低排出ガス車のうち、69%をドイツメーカーが占めた。
VDAのヒルデガルト・ミュラー会長は、PHEVが3万台余り新規登録されたことについて、「航続距離が長い一方、街乗りや近場は電気で排出ガスなく走行できる点を顧客が評価している」とした。一方で、「私用、職場、公共の充電施設をこれまで以上に増やす必要がある」と充電施設不足を指摘した。VDAは、国内各地における1公共充電施設当たりの乗用車・EV台数を示すランキングを公表するなど、特に地方での公共充電施設の拡充を促している。また、政府もEV充電設備の導入を促す法律施行や助成制度を導入するなど、充電施設の拡充を目指す(2020年12月9日記事参照)。
低排出ガス車購入時の補助金「環境ボーナス(Umweltbonus)」(関連ブラック ジャック ディーラー)を管轄する経済・輸出管理庁(BAFA)によると、同ボーナスへの申請件数は11月に4万2,928件となり、単月で過去最大だった10月の申請件数3万4,212件(2020年11月13日記事参照)をさらに上回った。アンゲラ・メルケル首相が11月17日に主宰した「協同アクション・モビリティー」第4回会議(自動車会議)で、「環境ボーナス」制度の連邦政府負担分の倍増を2021年末から2025年末まで延長することが決まった(関連カード ゲーム ブラック ジャック)。VDAのミュラー会長はこの決定について、「新規顧客に確かな見通しを与える重要な措置」と評価している。
(クラウディア・フェンデル、高塚一)
(ドイツ)
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