日本を含むEU域外9カ国に対し、入国制限を解除

(フィンランド)

ロンドン発

2020年07月31日

フィンランド政府は7月23日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため設けていた入国制限を解除するEU域外の9カ国を発表した。対象国は日本、韓国、中国、タイ、ジョージア、ルワンダ、チュニジア、ウルグアイ、ニュージーランドで、27日から入国目的に関係なくフィンランドへの渡航が可能となった。ただし、中国は相互主義に基づく措置を取ることが条件。

政府はこれに先立ち、入国制限解除の判断基準を、6月30日にEU理事会が発表し、7月16日に見直した勧告(関連ブラック ジャック7月17日記事参照)で制限解除の対象13カ国のリストに掲載されており(注)、かつ過去14日間の新規感染者数が10万人に対し8人以内に抑制されている状況と設定。これに基づき、今回制限解除となった9カ国とアルジェリア、オーストラリアは、7月13日からオンライン カジノ ブラック ジャックなど特別な渡航目的に限り入国を認めていた。しかしその後アルジェリアとオーストラリアは国内の感染状況が政府の基準を超えたため、今回解除の対象から除外され、27日から再び入国が制限されている。

今回の制限撤廃により、日本からフィンランドへの渡航は自由となるが、日本帰国時は14日間の自主隔離が必要となるほか、日本政府は引き続きフィンランドへの不要不急の渡航中止を勧告している(7月31日現在)。

一部の欧州諸国へ制限再強化も

欧州諸国に対しては、政府は6月から段階的に入国制限を緩和させてきた。6月15日にはノルウェー、バルト3国などシェンゲン協定加盟6カ国を対象に入国を自由化し(2020年6月19日記事参照)、7月13日にはドイツ、イタリア、オランダ、オーストリア、スイスなど同協定加盟12カ国と、アイルランド、キプロスなどシェンゲン圏外の5カ国も入国制限を撤廃している。

しかし、日本など9カ国からの入国自由化を公表した7月23日、政府は13日に自由化したばかりのオーストリア、スイス、スロベニアでは感染者数が再び基準を上回って増加しているとして、3カ国からの入国を再び強化することを発表。27日から通勤や必要不可欠な目的に制限している。その他のシェンゲン協定加盟国でも、隣国スウェーデンやフランス、スペイン、チェコなど7カ国からの入国は、同様に必須の目的に限定されている。政府は今後も各国の感染状況に基づいて隔週で見直し、解除した国でも基準を上回る新規感染者数が確認されれば、再び入国制限を強化する考えだ。

(注)その後、7月30日にアルジェリアを対象から外し、現在は12カ国となっている(7月31日記事参照)。

(杉田舞希、前薗香織)

(フィンランド)

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