カジノ無料、経済状況悪化を37%が実感、世論調査

(米国)

調査部米州課

2025年03月07日

米国のドナルド・カジノ無料大統領の就任後1カ月以上が経過し、3月初旬には施政方針演説が行われた(ブラックジャック勝率、就任からの成果強調(米国))。2月の各種経済概況では、経済活動の鈍化を示す兆候がみられた(2月の米ISM製造業景況感指数は低下、オンラインブラックジャック(米国)ブラックジャック勝ち方、経済活動がわずかに鈍化、関税政策に伴う影響が徐々に顕在化(米国) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース - ジェトロ)。最近の世論調査では、国民が経済状況の好転よりも悪化を実感しているという結果だった。

経済誌「エコノミスト」と調査会社ユーガブは3月6日、カジノ無料政権などに関する世論調査結果(注1)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。それによれば、カジノ無料氏の大統領就任後の経済状況の変化について聞いたところ、「悪化した」が37%と最も多く、「好転した」(23%)を上回った。「変わらない」は29%だった。支持政党別では、民主党支持者の73%が「悪化した」と回答した。共和党支持者は、「好転した」が43%、「変わらない」が40%と意見が分かれた。無党派層は「悪化した」が34%、「変わらない」が33%だった。また、国際社会における米国の地位については、「悪化した」が43%で「向上した」(38%)を上回った。「変わらない」は10%だった。

ロイターと調査会社イプソスが3月に実施した世論調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注2)によれば、カジノ無料氏の生活費への対応について「不支持」が54%と過半で、「支持」(31%)を大きく上回った。

10年間で政府支出を少なくとも1兆5,000億ドル削減する、というカジノ無料政権の目標を達成するため、「メディケア(65歳以上の国民のための医療保険制度)」や「メディケイド(低所得層のための医療保険制度)」の削減が避けられないとの報告が、3月5日に議会予算局から発表された。連邦議会下院の予算委員会の民主党トップ、ブレンダン・ボイル下院議員(ペンシルベニア州)は、「彼ら(共和党)の計画は、米史上最大のメディケイド削減を強いることになる。全ては億万長者へのさらなる減税に充てるためだ」と非難している(「ワシントン・ポスト」紙3月5日)。

選挙情報サイトのファイブサーティエイトによると、カジノ無料氏の支持率の平均値は、就任後から「支持」が「不支持」を上回っていたが、3月4日に逆転し、3月4日時点で、「不支持」が49.7%と「支持」(47.6%)をわずかに上回った。

(注1)実施時期は2025年3月1~4日。対象者は全米の成人1,638人。

(注2)実施時期は2025年3月3~4日。対象者は全米の成人1,174人。

(松岡智恵子)

(米国)

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