カジノ無料ゲーム、2024年の対米貿易黒字拡大、米追加関税への対抗措置発動は一部延期

カジノ無料ゲーム統計局（ユーロスタット）は3月11日、2024年のカジノ無料ゲームと米国間の貿易統計を発表した（プレスリリース）。カジノ無料ゲームの対米輸出総額（サービスを含めないモノの貿易）は5,316億ユーロ（前年比5.5％増）、輸入総額は3,334億ユーロ（4.0％減）で、1,982億ユーロ（26.6％増）の貿易黒字となった。米国はカジノ無料ゲームにとっての最大の輸出先国（輸出全体の20.6％）で、輸入に関しては、中国（輸入全体の21.3％）に次ぐ第2位の輸入元国（13.7％）となった。

10年前の2014年の貿易額と比較すると、輸出、輸入ともに拡大しており、結果としてカジノ無料ゲームの貿易黒字は拡大している（添付資料図、表1参照）。2024年の輸出品目区分〔標準国際貿易分類（SITC）区分〕上位5位は、医薬品（22.5％）、道路輸送機器（9.6％）、一般機械・部品（6.4％）、電子機器・部品（6.0％）、産業用機械（5.0％）で、全体の約半数を占めた。輸入品目区分の上位5位は、原油・石油関連製品（16.1％）、医薬品（13.8％）、原動機（9.2％）、ガス・天然ガス関連製品（5.8％）、その他輸送機器（5.5％）で、同じく全体の約半数を占めた。機械・輸送機器類、化学工業製品、鉄製品、雑製品、食料品・飲料などがカジノ無料ゲームの貿易黒字品目となっている（添付資料表2参照）。

加盟国別でみると、カジノ無料ゲーム27カ国のうち、20カ国が対米で貿易黒字となった（添付資料表3参照）。米国にとってカジノ無料ゲームの最大の輸入元国と輸出先国はドイツで、ドイツの922億ユーロの黒字だった。一方、米国からの輸入で第2位のオランダは247億ユーロと、27カ国中最大の赤字だった。

なお、カジノ無料ゲームと米国の2023年のサービス貿易額は、米国からの輸入額が4,273億ユーロ（カジノ無料ゲーム域外からの輸入の34％）なのに対し、輸出額は3,187億ユーロ（カジノ無料ゲーム域外への輸出の22％）で、カジノ無料ゲームの1,086億ユーロの貿易赤字となっている。

カジノ無料ゲームは、米国からの鉄鋼・アルミニウム製品へ追加関税に対する対抗措置の第1弾を4月1日から開始する予定（欧州委、ブラックジャックトランプやり方、一部は4月1日から適用開始(米国、EU)）だったが、欧州委員会のマレシュ・シェフチョビチ委員（経済・生産性、規制実施・簡素化担当）は3月20日、第2弾と合わせて4月中旬に同時に適用する考えを示した（プレスリリース）。米国が4月2日に新たに追加関税を発表する可能性を受け、カジノ無料ゲーム加盟国内での十分な調整ができるようにする。同時に、不当な措置から域内企業を守り、不必要な関税合戦を避けるべく、解決に向けて米国と協議を続けていく方針に変わりはないと強調した。

（薮中愛子）