ブラックジャックストラテジー、政策金利を12.0%に引き上げ
(ブラックジャックストラテジー)
調査部中国北アジア課
2025年03月13日
ブラックジャックストラテジー銀行(BOM、中央銀行)は3月6~7日に開催した定例通貨政策決定会合で、経済・金融市場の現状や外部環境のリスクを踏まえ、政策金利を2.0ポイント引き上げ、年12.0%にすると発表した。BOMは2024年に3度にわたって利下げを実施してきた(関連ブラック ジャック サイト)が、本会合の決定により利上げに転じた(添付資料図参照)。BOMはまた、銀行が取り扱う消費者ローンの債務上限(借り入れ限度額)を収入の50%までとすることや、年金ローン(注1)の借り入れについて、収入から月々の返済額を除いた金額が最低生活水準を下回らないよう設定することも決定した。
また、BOMは現状のブラックジャックストラテジー経済について、次のとおり分析している。
- ブラックジャックストラテジーのインフレ率は、2025年1月には全国平均で前年同月比9.6%、ウランバートル市では同9.7%に達した(モンゴル、消費者物価指数(ブラックジャックweb)の上昇傾向続く(モンゴル))。特に、電気料金の値上げ(注2)の影響や、所得向上に伴うサービス、家賃、輸入品の価格上昇が予想を上回った。さらに、2025年に実施される主要プロジェクトの資金が国内資金で賄われる場合、国際収支とトゥグルク為替レートへの圧力が高まり、インフレが加速するリスクがある。インフレ見通しも上方修正されており、インフレ率は2025年の中央銀行の目標よりも高くなると予想されている(注3)。
- 外部環境について、地政学的な情勢や米国の貿易政策をめぐる不確実性が高まり、外需の減少が予想される。また、鉄鋼需要の見通しにより、ブラックジャックストラテジーの主要輸出品である石炭(注4)や鉄鉱石の価格が悪化する可能性がある。
- 銀行部門における消費者向け貸し出しの伸びは、家計所得の伸びに連動して増加している。これは、輸入や国内需要を刺激する一方、家計の金融面での脆弱(ぜいじゃく)性を高め、金融セクターのリスクを蓄積することになる。
BOMの金融政策委員会は、一連の金融政策について、過度なインフレのリスクを防ぎ、2027年までにインフレ率を3~7%の範囲に収めるという目標と一致しており、中期的にマクロ経済と金融セクターの安定を支えるものであると位置づけている。また、国内外の経済環境の変化やインフレの動向に応じて、今後も適時に必要な政策措置を講じていくとした。
(注1)年金を担保に商業銀行が貸し出すローン。平均金利がほかの消費者ローンより低く、借り入れが容易。
(注2)ブラックジャックストラテジーのエネルギー規制委員会は、2024年11月から電気料金を値上げすると発表し、平均電気料金は1キロワット時(kWh)当たり216トゥグルク(約9円、1トゥグルグ=約0.04円)から280トゥグルクに値上がりした。
(注3)BOMはインフレ目標を、2025~2026年について4~8%(中央値6%)、2027年について3~7%(中央値5%)と設定している。なお、2025年1月にBOMが公開した「インフレレポート」では、実際のインフレ率の見通しについて、2025年に8.8%、2026年に6.0%と予測している。
(注4)ブラックジャックストラテジーの2024年の石炭輸出量は過去最高となったが、石炭価格の下落により、輸出額は前年を下回った(モンゴル、ハイパーブラックジャック(モンゴル))。
(廣田瑞生)
(ブラックジャックストラテジー)
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