ネタニヤフ首相、汚職裁判で初証言、12月末まで週3日出廷
(イスラエル)
テルアビブ発
2024年12月11日
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は12月10日、収賄、詐欺、背任の3件の容疑でテルアビブ地方裁判所に出廷し、証言を行った。「エルサレム・ポスト」紙(12月10日)などによると、現役の首相が刑事裁判で証言を行うのは今回が初めてという。
イスラエル検察当局は2019年11月に、汚職容疑によりネタニヤフ氏を起訴したと発表し(関連ブラック ジャック ランキング)、2020年5月にエルサレム地方裁判所で初公判が開かれた。
イスラエル検察当局の起訴状によると、ネタニヤフ氏は「ケース1000」「ケース2000」「ケース4000」の3つの汚職事件で起訴されている。ロイター(12月10日)などによると、「ケース1000」では、ネタニヤフ氏夫妻がハリウッドのプロデューサーとオーストラリアの実業家から、約70万シェケル(約2,940万円、1シェケル=約42円)の贈り物を不当に受け取ったという疑惑をめぐり、詐欺と背任の罪で起訴された。「ケース2000」では、ネタニヤフ氏がイスラエルの新聞社オーナーと、同社のライバル紙の成長を遅らせるための法律を制定する見返りに、より良い報道をするよう交渉したとされ、詐欺と背任の罪で起訴された。「ケース4000」では、ネタニヤフ氏がイスラエルの大手通信会社に約18億シェケル相当の規制上の便宜を図り、その見返りとして同社の前会長が管理するニュースサイトで、ネタニヤフ氏夫妻についての好意的な報道を行うよう求めたとして、収賄、詐欺、背任の罪に問われている。
「BBCニュース」(12月10日)などによると、ネタニヤフ氏はいかなる不正行為も強く否定しており、「私は8年間、真実を語るこのときを待っていた。しかし、私は首相でもあり、7つの前線の戦争を通して国を導いている。この2つは並行して進めることができると思う」と法廷で述べた。
「タイムズ・オブ・イスラエル」(12月10日)によると、今後数週間、ネタニヤフ氏は毎週月、火、水曜日に証言することになっており、12月末まで法廷が予定されている。
イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。
(中溝丘、アリエル・マロム)
(イスラエル)
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