米商務省、韓国の半導体大手SKハイニックスに最大4億5,800万ドルの助成金確定
(米国、韓国)
シカゴ発
2024年12月23日
米国商務省は12月19日、韓国の半導体大手SKハイニックスに対し、CHIPSおよび科学法(CHIPSプラス法)に基づく最大4億5,800万ドルの助成金拠出の確定を発表した。同省は2024年8月6日に同社とこの助成金についての予備的覚書(PMT)に署名しており(米商務省、CHIPSプラス法に基づき、ブラック)、同省によるデューディリジェンスの完了後に助成金が提供される見込みだ。
この助成金は、SKハイニックスがインディアナ州ウェストラファイエット市で約38億7,000万ドルを投資して、人工知能(AI)製品用のメモリーパッケージング工場と先進パッケージング製造・研究開発施設を建設することを支援するものだ。同社はこの新施設の建設により、約1,000人の新規雇用と数百人の建設雇用を創出し、同州のパデュー大学との提携を通じて研究拠点も設立する。
商務省は、SKハイニックスの新工場設立により、米国の半導体サプライチェーンの大きなギャップを埋めることができるとし、今回の投資が「米国のサプライチェーンの保護強化に向けた大きな一歩となる」としている。同省によると、AIがHBM(広帯域メモリー)の性能向上と需要を牽引しているが、供給が追いついておらず、AI産業のサプライチェーン制約要因の1つとなっているとのことだ。
なお、商務省は、世界の主要な半導体製造大手5社〔台湾積体電路製造(TSMC)、インテル、サムスン、マイクロン、SKハイニックス〕の全てに助成金を拠出するが、12月19日現在、サムスンへの64億ドル以外は、助成金を確定している(ロイター12月19日)。
(星野香織)
(米国、韓国)
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