デリー首都圏の大気汚染は緩和、適用措置「ステージ2」に引き下げ

(インド)

ニューデリー発

2024年12月17日

インドのデリー首都圏・周辺地域の大気汚染対策を所管する大気質管理局(CAQM)は12月5日、デリーにおける空気質指数(AQI)の改善を踏まえ、首都圏の大気汚染対策を「行動計画(GRAP、2024年9月改定)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」のステージ2(AQI301~400)に引き下げると発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。今回の決定で、ステージ3(AQI401~450)およびステージ4(同450超)適用時の建設工事停止措置や、ステージ4適用時の特定車両の走行規制など(2024年11月6日記事参照)は解除された。引き続き、ステージ1(AQI201~300)およびステージ2の措置は適用される。

ステージ2適用時の主な措置は次のとおり。

  • 建設現場での防じん対策に対する検査強化
  • 発電機など電力代替設備の使用を抑制するための電力安定供給の保障
  • ディーゼル発電機使用規制の厳格な適用(第76号指令、参照)
  • 私有車利用の抑制を目的とした駐車料金値上げ
  • 圧縮天然ガス(CNG)・電動バスやメトロ(地下鉄)の増便・運行頻度の向上
  • 道路への散水(混雑時を除く)

2022年10月以降、デリー首都圏では大気汚染対策として、AQIが200を超える場合に、CAQMによる行動計画で定められた大気汚染レベル別の各種措置が敷かれている。デリー首都圏でAQIが特に悪化するのは例年10月~2月ごろで、2024年も10月中旬ごろからAQIが上昇、11月18日には800を超えるなど状況は深刻化していたが、12月に入ってからは140~300の間を推移しており改善傾向にある。一方で、AQIは100を超えると健康に害を与えるリスクがあるとされており、引き続き厳重な対策が求められる。

(丸山春花、サンディープ・シン)

(インド)

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