ファインデニールPSFの輸入数量制限、11月23日から適用
(米国、日本)
ニューヨーク発
2024年11月15日
米国のバイデン政権は11月14日、ファインデニールのポリエステル短繊維(PSF)に対する緊急輸入制限(セーフガード)として、数量制限を課す大統領布告を官報で公示した。同大統領布告は11月8日に発表されており(関連ブラック ジャック トランプ)、官報では数量制限の具体的な施行日や輸入可能な量が明示された。
官報によると、保証金などを支払うことにより一時的に無税で米国に輸入できる輸入制度(TIB)を利用した、関税分類番号(HTSコード)5503.20.0025のファインデニールPSFに対する数量制限は、11月23日午前0時1分(米国東部標準時間)から実施される。輸入可能な量は1年ごとに設定されているが、2025年11月22日までは0キログラム(kg)と設定されたため、向こう1年間は実質的にTIBを利用したファインデニールPSFの輸入はできないことになる。それ以降の輸入可能な量は、2025年11月23日~2026年11月22日は45万3,592kg、2026年11月23日~2027年11月22日は90万7,185kg、2027年11月23日~2028年11月22日は136万777kgに設定された。
また、今回の数量制限の適用除外となるカナダ、メキシコ、オーストラリアなどの自由貿易協定(FTA)締結国、カリブ海経済復興法(CBERA)の受益国のほか、アフガニスタン、アルバニアなどの発展途上国の一覧も官報に掲載された。日本は適用除外の対象に含まれておらず、数量制限の対象となる。
セーフガード措置はWTO協定で、原則4年以内、延長を含めて最大8年を限度に発動が認められている。
(赤平大寿)
(米国、日本)
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