ガソリンなど燃料価格引き上げ、2024年内3度目に
(エジプト)
カイロ発
2024年10月22日
エジプト石油・鉱物資源省は10月18日、ガソリンおよびディーゼル燃料価格の引き上げを発表した。引き上げ幅はいずれも1リットル当たり1.5~2エジプト・ポンド(約4.7~6.2円、1エジプト・ポンド=約3.1円)までで、引き上げ後の価格はそれぞれ次のとおり。
- ガソリン(オクタン価80):13.75エジプト・ポンド(約42.6円)(全て1リットル当たりの価格、以下同)
- ガソリン(オクタン価92):15.25エジプト・ポンド(約47.3円)
- ガソリン(オクタン価95):17.00エジプト・ポンド(約52.7円)
- ディーゼル:13.5エジプト・ポンド(約41.9円)
エジプトにおける燃料価格の引き上げは2024年に入って3月、7月に続く3回目で、オクタン価95ガソリンは13.3%の値上げとなった。石油・鉱物資源省は今回の価格引き上げの理由について、燃料供給を確保し、石油製品の販売価格と生産・輸入コストの差を縮小するためとした。エジプトでは2023年初以降、前年同月比のインフレ率が継続して25%を超えるなど物価上昇が続き、市民生活を圧迫している。
国家無料 カジノ ゲームサービス(SIS)は同日、エジプトのムスタファ・マドブーリー首相が2025年末までに燃料価格を引き上げて燃料補助金を段階的に廃止し、国家予算の負担を軽減すると述べた、と報じた。財政健全化はIMFがエジプトで実施する経済改革の6つの柱の1つで(2024年3月13日記事参照)、IMFは燃料補助金の財源についても持続的かつ的を絞った社会支出に転換することを求めている。
(塩川裕子)
(エジプト)
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