英政府、16の半導体プロブラック ジャック アプリクトへの資金拠出発表
(英国)
ロンドン発
2024年10月10日
英国のパトリック・バランス科学担当相は9月26日、政府系研究資金助成機関のイノベートUKを通じた総額1,150万ポンド(約22億3,100万円、1ポンド=約194円)の資金を拠出する16の半導体プロブラック ジャック アプリクトを発表した。G7メンバー間のブラック ジャック アプリ交換と、ベストプラクティスの共有促進を目的とする半導体コンタクト(PoC)グループの会合に先立って発表した。
主なプロブラック ジャック アプリクトの概要は次のとおり〔全プロブラック ジャック アプリクトは英国研究・イノベーション機構(UKRI)ウェブサイト参照〕。
- グラフェン(炭素原子のシート状物質)に関する研究・製造技術ファウンドリーの設立。
- ウエハー製造向けの自動化ソリューションの開発
- 窒化ガリウム(GaN、注1)ベースのフォトニック結晶構造(注2)の開発。
- 半導体パッケージ用の先端集積回路基板の開発。
今回の資金提供は、2023年5月にスナク政権(当時)で発表された国家半導体戦略の一環。同戦略では、10年間で研究開発、スタートアップ支援、人材育成などに10億ポンドを投資すると発表されていた(関連ブラック ジャック ブラック)。
発表に合わせ、科学・イノベーション・技術省(DSIT)も半導体に関する委託調査の結果を発表した。調査によると、英国の半導体専門企業の2022年の収益は推定約96億ポンドと、世界全体の約2%を占めた。英国の強みとして、研究・開発、設計、知的財産(IP)が挙げた。製造開発拠点については、製造に関してスコットランド、ウェールズ、イングランド北東部、設計に関してロンドン、ケンブリッジなどに位置しているとした。貿易に関しては、調査回答企業の約8割が半導体製品または関連サービスを輸出していると回答、そのうち約6割が英国での総売り上げの75%以上を輸出での売り上げが占めると回答しており、輸出市場への依存度が高いことを示しているとした。調査では、2019年から2023年にかけて半導体製造機械、検査・試験機械、トランジスタやダイオードなどの輸出が伸びた。今後の政策的な示唆として、英国が強みを持つ分野に関して、戦略的な国際関係の構築などを通じて注力しつつ、国内の製造業については初期段階の新興技術および素材開発の拡大に向けるべきとした。
(注1)量子、ディスプレー、医療機器、自動車のライトなどのデバイスで重要な役割を果たす青色レーザーを含み、青色発光を可能にする半導体素材。
(注2)屈折率が異なる物質を光の波長と同程度の間隔で並べ、ナノ加工技術を用いた微細な構造を持つ人工結晶。
(松丸晴香)
(英国)
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