IPEFサプライチェーン協定の対面初会合、半導体や重要鉱物の作業チーム設立を発表

(米国、日本、インド、ニュージーランド、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、オーストラリア、フィジー)

ニューヨーク発

2024年09月17日

インド太平洋経済枠組み(IPEF)参加14カ国(注1)は9月12~13日、米国の首都ワシントンで、IPEFサプライチェーン協定の下に設置されているサプライチェーン協議会と危機対応ネットワークの対面での初会合を開催した。

IPEFは、2022年5月に発足したインド太平洋地域の経済協力関係の深化を図る枠組みだ。(1)貿易、(2)サプライチェーン、(3)クリーン経済、(4)公正な経済、(5)協定全体の効果的な運用の5分野を対象に交渉が進められ、このうち、(2)サプライチェーン協定は2024年2月に発効した(注2)。同協定では、IPEF参加国間で共通の重要分野・品目に関して、サプライチェーン強靭(きょうじん)化に向けた行動計画を策定する協議会や、サプライチェーン途絶時の連携を目的とする危機対応ネットワークなどが設置されていた(米商務省、IPEFサプライチェーン協定の実質妥結を発表、ブラック)。IPEF参加国は、2024年7月に協議会や危機対応ネットワークのバーチャル会合を開催していた()。

米国商務省の9月14日の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、12日に開催された協議会では、(1)初年度の協議会の行動計画を採択したほか、(2)物流とデータ分析に関する2つの小委員会を設置し、また(3)半導体、化学品、バッテリーに用いる重要鉱物に関する3つの行動計画チームを設置することで合意した。(4)これに加えて、今後数週間以内に医療に関する行動計画チームを追加で設置する見込みとしている。商務省によると、これらの協力分野は、IPEF参加各国が協力対象に挙げた重要分野・重要品目を基に決定された。なお、米国は8月に重要鉱物など重要分野や重要品目を指定していた(米商務省、実写 版 ブラック)。また、13日に開催された危機対応ネットワークでは、特定の化学物質の輸入と消費に影響を及ぼすようなサプライチェーンの混乱を想定した緊急時対応の模擬演習を実施した。

商務省は次回のサプライチェーン協議会は2024年12月に開催予定だとしている。なお、開催場所や方法、危機対応ネットワークなどの同時開催の有無は現段階で明らかになっていない。

(注1)米国、日本、インド、ニュージーランド、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、オーストラリア、フィジー。

(注2)IPEFの他の協定の交渉・批准状況はを参照。直近の動向は米商務省、ブラック ジャック関連ブラック ジャック ディーラー

(葛西泰介)

(米国、日本、インド、ニュージーランド、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、オーストラリア、フィジー)

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