米商務省、IPEFサプライチェーン協定の実質妥結を発表、ブラック ジャック カード ゲーム上の利益実現する施策も提示
(米国、日本、インド、ニュージーランド、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、オーストラリア、フィジー)
米州課
2023年05月29日
米国商務省は5月27日、インド太平洋経済枠組み(IPEF)について、「サプライチェーン協定」を実質妥結したと発表した。同協定は、サプライチェーン上の潜在的な課題が広範な混乱に発展する前に特定できるよう、参加国間での協調を促進する。IPEF参加国は今後、発効に向けた国内手続きなどを行い、最終的な合意を目指す。
商務省の発表によると、IPEF参加国は今後、同協定に基づき、以下の協議会などを設立する。
- IPEFサプライチェーン協議会:企業がサプライチェーンの脆弱(ぜいじゃく)性を特定して対処するための支援を行うなど、重要セクターの強靭(きょうじん)化と競争力を構築することを目的としたセクター別行動計画の策定を監督する。
- IPEFサプライチェーン危機対応ネットワーク:参加国がサプライチェーンの危機に直面した際の緊急連絡網として機能する。
- IPEF労働権諮問委員会:労働権の懸念が参加国のサプライチェーンの強靭化や競争力にリスクをもたらす分野の特定を支援する。また、労働権の侵害に関する施設固有の申し立てに対処するため、参加国と協力するためのメカニズムを創設する。
商務省のジーナ・レモンド長官は「パートナー国との緊密な連携の下、21世紀の課題への対応に焦点を当てた経済政策への革新的なアプローチが有意義な結果をもたらすことを示すもの」として、協定の意義を強調した。
また、商務省は同協定の発効を待たずに、サプライチェーン上の協力から得られる利益を実現するため、以下も実施すると併せて発表した。
- サプライチェーンの監視などに関する訓練やシンポジウムの開催
- STEM(科学・技術・工学・数学)交換プログラムの開催
- 大統領輸出評議会(PEC)へのレモンド長官の参加
- 今後5年間で、サプライチェーンの強靭化や多様化に資する最大10回の貿易ミッションの派遣
- 対テロ関税同盟(CTPAT)プログラムとの間で相互認証協定(MRA)を締結していないIPEF参加国との締結に向けた準備
- シンガポール港を皮切りとしたデジタルシッピングに関する協力支援
- IPEF市場のサプライチェーン現代化を支援するためのFS調査
IPEFに対しては、市場アクセス交渉がないことから、具体的な経済やブラック ジャック カード ゲーム上のメリットがないと批判されていた。協定の発効を待たずに上述のような具体策を提示したのは、そうした批判を意識しているとみられる。
また、バイデン政権はIPEFについて、議会の承認を得る必要のない行政取り決めとしての発効を念頭に置いている。一方で、議会からは、外国との通商を規制する権限を有するのは合衆国憲法上、議会にあるとして批判が出ているため(米USTR代表が公聴会で証言、カジノ)、今後は米国内での、この協定を巡る動向にも焦点が移る。
なお、米通商代表部(USTR)は同日、サプライチェーン以外の交渉分野の貿易、クリーン経済、公正な経済についても交渉の進捗があったと発表している。
(赤平大寿)
(米国、日本、インド、ニュージーランド、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、オーストラリア、フィジー)
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