第2四半期の実質GDP成長率は前期比0.3%、3期連続でプラス成長

(チェコ)

プラハ発

2024年09月04日

チェコ統計局の8月30日の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、2024年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率(季節調整済み)は前期比0.3%で、2023年第4四半期(10~12月)以降3期連続でプラス成長を記録した(添付資料表1参照)。前年同期比では0.6%だった。

需要項目別にみると、政府最終消費支出が前期比1.5%増、家計最終消費支出が0.2%増で、プラス成長の主因となった。総資本形成は、在庫変動が押し下げたため、0.3%減となったものの、総固定資本形成が1.9%増と大幅に増大した。

産業別では、金融・保険が前期比3.4%増で、第1四半期(1~3月)の3.2%増を上回った。また、運輸、小売り、卸売り、宿泊・飲食サービスは2.3%増で、第1四半期の1.0%増から1.3ポイント上昇した。一方、製造業は1.7%減でマイナスにとどまったものの、第1四半期の3.5%減から減少幅が1.8ポイント縮小した(添付資料表2参照)。

財務省は8月22日に発表した夏季マクロ経済予測PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で、2024年の実質GDP成長率予測について、4月に発表した春季予測の1.4%から1.1%に下方修正した(関連ブラック ジャック 必勝)。下方修正の理由について、チェコ統計局が2023年のGDP成長率を前年比マイナス0.3%から横ばいに上方修正するなど、過去のデータを大幅に更新したことの影響と説明している。2025年に関しては、2.6%から2.7%に上方修正した。ズビニェック・スタニュラ財務相は経済上昇を下支えする要素として「チェコの失業率が依然としてEU内で最低水準にあることと、インフレ率の低下によって実質賃金が4月の予測時より顕著に上昇していること」を挙げている。2025年については、実質賃金の上昇に加え、投資が公共・民間両部門で増大することが予想されるため、2024年を上回る経済成長が期待されるとしている。

(中川圭子)

(チェコ)

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