中国、家電買い替え推進に関する通知発表、中央政府が財源の9割負担

(中国)

北京発

2024年08月28日

中国の商務部など4部門は8月24日、「家電買い替え業務のさらなる完成推進に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」〔商弁流通函(2024)397号〕を発表した。国家発展改革委員会などが7月25日に発表した「大規模設備更新と消費財の買い替え支援強化に関する若干の措置」(関連ブラック ジャック 遊び方)に基づき、中央政府と地方政府の協調・連携を進め、家電の買い替えを推進するため、さらに詳細を定めたもの。

補助対象は「エネルギー効率ラベル」、または「水利用効率ラベル」で2級以上と認定された(注)冷蔵庫、洗濯機、テレビ、エアコン、パソコン、温水器、家庭用コンロ、レンジフードの8種類。具体的な製品は各地方が自ら決定する。最終販売価格の15%を補助し、1級以上の製品を購入した場合は5%を上乗せする。消費者は各種類の製品ごとに1件補助を受けられ、金額は1件当たり最大2,000元(約4万円、1元=約20円)とされる。

通知ではこれに加えて、地方政府に対して条件が許す場合は、ホテルのテレビ買い替えも補助対象とするよう奨励している。

通知では、補助方法について、直接の割引だけでなく、実名制の消費券なども活用して早急に行き渡るよう求めている。また、補助の審査についても、リスクを管理した上で効率を高めるよう求めている。その上で、2025年2月10日までに補助金の支給状況を商務部、国家発展改革委員会、財政部に報告することを求めている。

補助の資金については、国家発展改革委員会が超長期特別国債を発行して賄う。中央政府の負担割合は全体で90%とした上で、地域によって割合を85~95%の間で差別化する。

中国では消費の伸び悩みを受けて、3月に「大規模設備の更新と消費財の買い替え促進行動プランに関する通知」(ブラック ジャック ブラック)が発表され、その後各地で消費促進に向けた取り組みが始まった。しかし、全国の商品小売額は7月に前年同月比2.7%増、1~7月は前年同期比3.1%増にとどまっており、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年の前年比7.9%増と比べ、大幅に鈍化したままとなっている。

8月26日付の「毎日経済新聞」では、家電業界関係者の話として、4~5月に実施された消費促進策は地方財政への影響が大きかったことなどから効果が限定的だったとし、今回は国の資金が強化されたことを評価する声が紹介されている。

(注)中国では対象となる製品について、エネルギーや水などの消費効率を示すラベルの貼付が義務付けられている。「エネルギー効率ラベル管理弁法」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、エネルギー効率ラベルは1~5級まであり、1級が最も効率が高い。水利用効率ラベルは、水の利用効率等級や水利用量などの能力を示す。

(河野円洋)

(中国)

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