SNS発で8月1日からの全国的な抗議活動呼びかけ、当局は警戒
(ナイジェリア)
ラゴス発
2024年08月01日
ナイジェリアでは、インフレ率や生活費の高騰に対する不満から、「#EndBadGovernance」や「#Revolution2024」などのハッシュタグにより、SNS上で若い世代を中心に8月1~10日の抗議活動が呼びかけられている。6月には賃上げを求めてストライキやデモが発生したものの、交渉当事者のそれぞれに組織化された当事者団体があり、団体交渉を通じて抗議活動は収まった。しかし、今回の動きは当事者団体がいないため交渉相手がおらず、予断を許さない状況になっている。
2020年10月にナイジェリア警察の特別強盗対策部隊「Special Anti-Robbery Squad(SARS)」の解体を要求するEndSARSという抗議デモが暴徒化し、50人以上の死傷者が出る事件があったことから、今回の抗議活動もそうした暴動に発展しないか懸念されている。また、6月にはケニアでSNS上での働きかけによって抗議活動が行われたことも踏まえ(閣僚を更迭するも、ブラック ジャック)、ケニアからもナイジェリアのZ世代に対しても連携を呼びかける動きがあり、ナイジェリア連邦政府は抗議活動を起こさないように訴える一方で、州政府や警察当局とともに警戒を強めている。
7月30日時点では、そうした警戒の観点から、一部で国内線の運航停止が確認されている。
(奥貴史)
(ナイジェリア)
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