5月のカナダ消費者物価指数、前年同月比2.9%上昇
(カナダ)
トロント発
2024年07月01日
カナダ統計局が6月25日に発表した5月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で2.9%上昇と、2024年4月の上昇率(2.7%、関連実写 版 ブラック ジャック)を0.2ポイント上回った(添付資料表参照)。約3年ぶりの低水準となった4月の上昇率から反転し、再び上昇した。
統計局は、5月の物価上昇の主な要因はサービス価格とし(4.6%)、その中でも特に携帯電話サービス、旅行、家賃、航空輸送で伸びが大きかったとしている。一方、物品の価格の伸びは1.0%と、4月と同水準となった。
また、統計局は、店舗で販売される食品価格(外食を除いた食品価格)が4月の1.4%上昇に続き、5月も前年同月比1.5%上昇したことに注目、食料品の価格は依然として高水準で、新型コロナウイルス流行初期の2020年5月と比較すると、22.5%上昇しているとした。
発表を受けて同日、トロント・ドミニオン銀行の調査部門TDエコノミクスのディレクター兼シニアエコノミストのジェームズ・オーランド氏は「今日の報告は、カナダ中央銀行に(さらなる金利引き下げに向けた)自信を与えるものではないだろう。6月に金利を引き下げたのは、インフレが抑制されているという確信が十分に得られたからだ」とし、中銀が7月の金融政策決定会合で利下げをいったん休止し、9月に再び利下げを実施する可能性が高いと予想した(TDエコノミクス6月25日)。
中銀の次回の政策金利と経済見通しを示す金融政策報告書の発表は7月24日に予定されている。
(斎藤健史)
(カナダ)
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