カナダ中銀、政策金利を4.75%に引き下げ、金融引き締め政策を転換
(カナダ)
トロント発
2024年06月06日
カナダ中央銀行は6月5日、政策金利を0.25ポイント引き下げ、4.75%とすることを発表した。今回の引き下げは、2022年3月以来2年以上続いた金融引き締め政策の転換点となる。
声明ではカナダ経済について、5月に発表された2024年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率が前期比年率1.7%となるなど(関連ブラック ジャック やり方)、2023年後半に失速した経済成長が2024年に入って回復してきているものの、経済全体としては依然として供給超過の状態にあるとした。
消費者物価指数(CPI)は、4月に前年同月比で2.7%上昇(関連実写 版 ブラック ジャック)となるなど上昇率が緩和し、コアインフレ指標も鈍化したことから、過去の平均値に近い水準にあると声明は指摘した。
今後の政策金利については、「コアインフレ指標の推移を注視しており、特に需要供給バランスやインフレ期待、賃金の伸び、企業の価格設定に引き続き注目している」と言及した。
発表を受けて同日、モントリオール銀行(BMO)のチーフエコノミスト兼マネジングディレクターのダグラス・ポーター氏は今回の利下げについて、「2年以上にわたる制限的な政策の公式な転換点となるため、最も重要なものだ」とし、最終的な利下げの道筋は直線的ではないものの、今回は「一連の利下げの最初のものとなる可能性が高い」として、今後も利下げが行われると予想した(BMOエコノミックファクツ6月5日)。
同様に、ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)傘下のRBCエコノミクスのエコノミスト、クレア・ファン氏も今回の利下げについて、「金利が『正常な』水準に戻る緩和サイクルの第一歩で、借り入れコストの上昇と闘ってきたカナダの家計にとって朗報だ」とし、「7月の会合でも0.25ポイントの引き下げが行われることを予想している」とした。(RBC経済アップデート6月5日)
次回の政策金利と経済見通しを示す金融政策報告書の発表は7月24日に予定されている。
(斎藤健史)
(カナダ)
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