アンドラ・プラデシュ州で政権交代、州議会議員選挙でTDP勝利
(インド)
チェンナイ発
2024年06月11日
インド南部アンドラ・プラデシュ(AP)州の議会選挙(定数175)の開票が6月4日に行われた。与党・YSRコングレス(YSRCP)が敗れ、野党のテルグ・デーサム党(TDP)が勝利したため、政権交代が行われることとなった。TDPは、中央政府与党のインド人民党(BJP)、ジャナ・セナ党(JSP)と選挙協力を行い、国民民主同盟(NDA、注)として今回の選挙戦を戦った。
選挙の結果、TDPを率いるナラ・チャンドラバブ・ナイドゥ氏が6月12日に州首相に就任する見込みだ。州議会選挙の投票日は、連邦下院議会選挙のAP州での投票日と同じ5月13日(アンドラ・プラデシュ州、カジノ)だった。
YSRCPは選挙前の151議席から11議席へ大幅に減らした。一方のTDPは、23議席から単独で半数を大きく上回る135議席へと躍進した(添付資料表参照)。YSRCPを率いるY・S・ジャガン・モハン・レッディ州首相は6月4日に辞表を提出している。なお、2019年選挙時には今回選挙と異なり、TDPはBJPと別々に選挙戦に臨んでいた(2019年5月27日記事参照、2024年アンドラ・プラデシュ州議会議員ブラック)。
他方、連邦下院選では、TDPはAP州全25議席中の16議席を獲得した。これは、NDAの中でBJPに次いで多い議席となった。連邦下院全体でBJPが過半数(272議席)を獲得できずに240議席だったため、中央政治でもTDPが影響力を高めそうだ(オンライン ブラック ジャック下院総選挙、与党のオンライン)。
AP州南部にあるスリ・シティ工業団地の入居企業で構成するチェンナイ日本商工会(JCCIC)スリ・シティ日系企業連絡会の関係者は「州政権の交代により、企業活動により目を向けてもらえることを期待したい。また、AP州の抱える課題が改善に向かい、産業が活性化して州の税収増加、農民をはじめとする州民に還元され、好循環となることを期待したい」とコメントしている(6月5日インタビュー)。
(注)NDAは、BJPが主導するインド全土の政党連合。
(浜崎翔太)
(インド)
ビジネス短信 50527846434a5f19