欧州自動車工業会、商用車のゼロエミッション化に関するマニフェスト発表
(EU)
ブリュッセル発
2024年04月19日
欧州自動車工業会(ACEA)は4月11日、トラックとバスのゼロエミッション化に向けたマニフェストを発表した(プレスリリース)。2023年12月に発表した自動車業界の脱炭素化や競争力強化に向けたマニフェスト()を補完するもので、商用車市場でのゼロエミッション車(ZEV)導入促進に向けた課題を総括し、2024~2029年の次期EUに対する政策提言を行った。
トラックとバスを製造するACEA会員企業は2020年、全新車の脱化石燃料化の2040年までの実現を宣言し(関連ブラック ジャック ルール)、ZEVに投資して生産を拡大させてきたが、グリーン化・デジタル化に伴うバリューチェーンの変化や、国際的な競争激化、エネルギー価格の高騰など、事業環境の変化に直面している。ZEVは内燃機関車と同水準の価格帯で購入できないことや、トラックやバスなどの大型車用の充電・充填(じゅうてん)インフラ整備の遅れも課題だ。また、大型車の二酸化炭素(CO2)排出基準に関する規則の改正(EU、トランプ ゲーム ブラック)など、EUの規制は年々厳しくなっているが、高い政策目標の実現には、同じく野心的なZEV推進策が必要として、次の政策を提言した。
- ZEV導入促進:充電・充填インフラや運送事業者へのインセンティブの拡充。カーボンプライシング政策やEU加盟国によるZEVへの投資推進、市場環境モニタリングの実施。
- 国際競争力の維持:国際市場の公正な市場環境の担保。循環型経済関連政策、ネットゼロ産業法案()や欧州半導体法()に基づく競争力強化に資する政策の実施。
- 技術中立の確保:炭素中立な燃料を含むあらゆる脱炭素関連技術の活用や、電源の脱炭素化の推進。
- 一貫性のある規制枠組み:規制の重複を避け、新たな規制策定に当たっては大型車の特性を考慮し、規制強化前の内燃機関搭載車への駆け込み需要といった市場の混乱を抑止。
- コネクティビティーと自動運転分野への支援:先進運転支援システム(ADAS)の活用などを通じた事故の最小限化や、トラックとバスの自動運転ルールの調和。
(滝澤祥子)
(EU)
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