3月のカナダ消費者物価指数、住宅関連費が押し上げ、前年同月比2.9%上昇

(カナダ)

トロント発

2024年04月17日

カナダ統計局が4月16日に発表した3月の消費者物価指数(CPI)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは前年同月比2.9%上昇で、2月の上昇率(2.8%、関連ブラック クイーン ブラック)を0.1ポイント上回った(添付資料表参照)。

統計局は上昇の要因として、住宅関連費(6.5%増)、サービス料金(4.5%増)、ガソリン価格(4.5%増)を挙げた。住宅関連費は引き続き上昇圧力を受けており、住宅ローン金利(25.4%増)と家賃(8.5%増)が最も上昇した。ガソリン価格は2023年9月以来の大幅な上昇率となったが、その原因について統計局は、地政学的な対立を背景とする供給懸念と自主的な減産継続によると解説している。サービス料金は2月(4.2%増)に続いて上昇している。

発表を受けて同日、ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)傘下のRBCエコノミクスのエコノミスト、クレア・ファン氏は「RBC経済アップデート」(4月16日)で、3カ月連続でCPI上昇率が予想を下回ったことから、「カナダの物価上昇圧力が広範に緩和されつつあることが確認された」とし、「カナダ中央銀行は前回の会合でこうした動きに同意し、『経済活動が力強くなっても、上昇率は徐々に低下し続けるだろう』という確信の高まりを強調した。私たちは、中銀による最初の利下げが6月に行われると引き続き予想している」とコメントした。

中銀の次回の政策金利発表は6月5日に予定されている。

(斎藤健史)

(カナダ)

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