カタクチイワシ第1漁期が2年ぶりに解禁、GDP0.5%押し上げを見込む

(ペルー)

リマ発

2024年04月15日

ペルー生産省(PRODUCE)は4月10日、ペルー沿海北・中部での4月16日からのカタクチイワシ(アンチョベータ)とシロカタクチイワシの2024年第1漁期(冬漁)の解禁と漁獲枠を発表した。同日付で公布した省令第118-2024-PRODUCE号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、第1漁期の漁獲枠は、2年前の2022年(注1)の11.5%減に相当する247万5,000トンに減少している。また、終漁時期については、指定漁獲枠に達した時点、もしくはペルー海洋研究所(IMARPE)が漁業資源または環境保護の観点からPRODUCEに対して終漁を進言した時点としている。その他、漁獲が認められるカタクチイワシの最小サイズは例年同様に現行法に従って12センチとしており、これを下回る個体の漁獲許容量は、各船舶の漁獲数の10%以内としている。

PRODUCEのセルヒオ・ゴンサレス大臣は、4月11日に開催された漁業組合関係者との会合の席で、カタクチイワシの資源量は過去数年を上回る(注2)997万トン規模にあると発言した。また、第1漁期の解禁は、ペルー全体のGDPに0.5%、分野別GDPの漁業に24%程度プラスに寄与するともコメントした。雇用面では、1万1,400人の直接雇用、3万4,700人の間接雇用がもたらされ、漁業関連の全国約3,000社の中小企業に裨益(ひえき)するとしている。輸出への影響としては、その輸出額が漁業関連輸出額全体の約24%を占める8億3,100万ドルに上り、これはペルーの年間輸出総額の8%に相当するとしている。

全国漁業組合(SNP)のエドゥアルド・フェレイロス会長は4月12日、同組合のウェブページで今回の漁期解禁を歓迎するメッセージを発表し、14億ドルに上る魚粉および魚油の輸出を通じて国の経済の活性化に貢献する、とコメントした。

(注1)2023年第1漁期は、エルニーニョ現象の影響で解禁が見送られた(関連ブラック ジャック やり方)。

(注2)IMARPEによると、2023年比で55%増、1996年から2023年の資源量平均比で18%増に上る。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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