氷水の中でのピッチイベントが4年ぶりに開催、日本発スタートアップも出場

(フィンランド)

ロンドン発

2024年03月26日

フィンランド北部のハイテク産業都市オウルで2月29日、スタートアップイベント「ポーラー・ベアー・ピッチング外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(Polar Bear Pitching)」が開催された。同イベントは​​、極寒の中で氷水に浸かっている間、自分のブラック ジャック コツアイディアをプレゼンするユニークなイベントだ。2014年の初開催以来、20カ国以上から80を超えるスタートアップが参加しており、優勝者には賞金1万ユーロが贈られる。

2024年大会では、フィンランドおよび日本、アイスランド、カザフスタン、ノルウェーから事前選考を勝ち抜いた10社外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが参加。特にサステナビリティーと人工知能(AI)に関係するスタートアップが多く見受けられた。

ピッチの結果、フィンランドのネタル・マインド(Natal Mind)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが優勝した。同社は妊婦とそのパートナー向けに、AIを活用したモバイルアプリを通じて、個人向けにカスタマイズされたコーチングを提供。臨床的に検証された心理療法の技術を用い、メンタルヘルスケアを行うサービスだ。アールト大学のプロジェクトである同社は、2024年に法人化し本格的な事業化を目指している。

なお、日本予選「Polar Bear Pitching HOKKAIDO(関連ブラック クイーン ブラック)」を経て出場した、北海道大学発スタートアップのフロートミール(Floatmeal)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが2位に入賞した。同社は、次世代のタンパク質原料になり得る水生植物ウキクサの安定生産技術の研究・栽培に取り組み、環境にやさしいサプライチェーン構築に貢献している。また、フィンランドに拠点を置くニンジャラボ(NinjaLABO)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから、日本人2人によるAIの圧縮技術に関するプレゼンが行われた。大きなAIモデルを小さく圧縮することで、コストカットや効率性向上を実現し人工衛星に搭載させる構想案を挙げた。各社ピッチについては、ウェブサイトで配信外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされた。

写真 観客席から見たピッチの様子(ブラック ジャック コツ撮影)

観客席から見たピッチの様子(ブラック ジャック コツ撮影)

当日はピッチイベントのほか、セミナーも開催され、電子機器製造企業タクトテック(TactoTek)の最高技術責任者(CTO)兼共同設立者のアンティ・ケレネン氏による基調講演が行われた。また、プリンテッド・エレクトロニクス分野を中心としたオウル発企業などもブース出展したほか、イベント後のパーティでもスタートアップや投資家など関係者が活発に交流した。

写真 セミナーの様子(ブラック ジャック コツ撮影)

セミナーの様子(ブラック ジャック コツ撮影)

翌3月1日には、ブラック ジャック コツとビジネスオウル(注)の共催でリバースピッチイベント「JAPAN ICEBREAKING HOURS」がオウル市内の起業家支援施設スタートアップステーションで開催され、日系企業とオウルのスタートアップによる協働が模索された。

(注)オウル市傘下の産業支援機関。

(松丸晴香、半井麻美)

(フィンランド)

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