スタートアップイベント「HOKKAIDO INNOVATION WEEK」初開催
(北海道)
北海道発
2024年02月13日
STARTUP HOKKAIDO実行委員会(注1)は1月29日から2月2日にかけて、「HOKKAIDO INNOVATION WEEKを初めて開催した。このイベントは、2022年度にジェトロが主催した「テックバーベキュー・サッポロ(TechBBQ Sapporo)」(2023年2月3日記事参照)」の内容を一層拡充させ、北海道のグローバルなエコシステム構築を目指して開催されたもの。北欧を中心とする国内外のスタートアップや投資家、支援機関、自治体などから延べ約1,000人が参加した(主催者発表)。
イベントの開幕に当たり、秋元克広札幌市長は「北欧を中心としたブラック クイーン ブラック ジャックエコシステムとの連携を強め、互いの顔が見える信頼に基づくスタートアップコミュニティーを形成していきたい。北海道のフロンティア精神とともに、世界中のイノベーターを歓迎する」と述べた。5日間の会期中、北海道の産業の強みを生かした農業や旅行、グリーントランスフォーメーション(GX)などをテーマに、分野別パネルディスカッションやワークショップ、ピッチ、ネットワーキングイベントが開催された(注2)。
極寒の中で氷水に入ってピッチを行う「Polar Bear Pitching Hokkaido」(注3)では、次世代タンパク質原料となり得る水生植物ウキクサの安定生産技術の研究・栽培に取り組む北海道大学発スタートアップのフロートミール(Floatmeal)が優勝。フィンランド・オウル市で2月末に開催される本選への出場権を獲得した。同社最高技術責任者(CTO)のサジャッド・カマル・シュブロ氏は「本選に日本代表として参加できることを光栄に思う。革新的なウキクサの研究を利用した持続可能な食料システムのビジョンを共有できることに興奮している。本選でも勝利し、活用可能性の高いこの天然資源への注目を集めたい」と意気込みを語った。
また、2023年3月にオープンした球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」では、野球試合になぞらえて、スタートアップや大手企業、ベンチャーキャピタル(VC)などが交互にピッチを行ったほか、球場内のサウナを活用した北欧流ネットワーキングイベントも開催された。
イベント全体統括を務めたSTARTUP HOKKAIDO実行委員会の田中美帆氏は「北海道ならではのプログラムを詰め込んだこのイベントは、参加者全員の連帯感によって、個性的で刺激にあふれたものになった」と振り返った。続けて「スタートアップ支援に取り組む道内企業が英語でのピッチに果敢に挑み、国内外の企業と商談を行った。実行委員会の運営チームも、初開催のイベント成功に向けてまい進した」と述べ、「引き続き野心的な道内企業を巻き込み、ブラック クイーン ブラック ジャック市場との接点を保ちつつ、信頼に基づく連帯感のあるエコシステム形成を目指したい」と今後の抱負を語った。
(注1)グローバルに活躍するスタートアップを産み育てるエコシステムの実現に向けた推進組織で、北海道と札幌市、北海道経済産業局で構成する。札幌市と北海道は、世界に並ぶスタートアップエコシステム形成のために内閣府が選出した国内8拠点都市の1つに選定されている。
(注2)詳細なプログラムは、STARTUP HOKKAIDO実行委員会によるプレスリリース参照。
(注3)「Polar Bear Pitching」は、フィンランド・オウル市で開催される国際的なピッチイベント。極寒の氷水に入り、耐えられる時間だけピッチができるという雪国ならではのイベントで、日本で予選が行われるのは2019年、2020年の仙台市での開催に続いて3度目。北海道では今回が初開催となった。
(深澤竜太)
(北海道)
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