米新興EVメーカーのリビアン、ジョージア州でのEV工場建設を一時中断へ

(米国)

アトランタ発

2024年03月14日

米国の新興電気自動車(EV)メーカーのリビアンは3月7日、新型のスポーツ用多目的車(SUV)の「R2」「R3」の発表の中で、ジョージア州でのEV工場建設を一時中断すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同社は2021年12月、50億ドルを投じて同州にEV工場を建設すると発表した(関連トランプ ゲーム ブラック)。当初は稼働開始を2024年予定としていたものの、2026年に後ろ倒していた。今回の発表によると、「R2」の生産開始時期を早め、市販に必要な資本を大幅に削減するため、同社のイリノイ州の既存工場で「R2」の生産を開始する予定だ。「R2」「R3」の生産規模拡大に当たって、ジョージア州の新工場は戦略的に重要な役割を担っているものの、イリノイ州の既存工場で生産立ち上げに集中するため、新工場の建設再開は遅くなる見込みという。

同社の販売ペースは鈍化しており、2月に発表した四半期報告でも予想を下回る結果を報告するとともに、工場の操業停止などにより、2024年の生産台数は2023年を若干下回ると発表していた(CNBC 3月7日)。今回の発表によると、ジョージア州の新工場で「R2」の生産を開始する場合と比べて、イリノイ州の既存工場で生産することで、総額22億5,000万ドル以上を節約できるとしている。

リビアンは2022年、ジョージア州でのEV工場建設に対し、固定資産税の減免や無料労働力訓練プログラムの提供など、総額15億ドル相当に上る優遇措置を受けることで、同州政府と郡の経済開発局と合意した(注、関連ブラック ジャック ゲーム)。今回の発表を受けて、同州のバート・ジョーンズ副知事は「リビアンが地元コミュニティーとジョージア州全体へのコミットメントを揺るがそうとしていると聞いており、残念なニュースだ」と述べた(「アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション」紙電子版3月7日)。

(注)リビアンは2028年末までに50億ドルの設備投資を行い、7,500人の雇用を創出することを課せられている。2029年から2047年までの間に投資額と雇用者数が目標値の8割を下回る年があれば、その分、優遇措置が割り引かれるクローバック(clawback)条項も盛り込まれている。

(横山華子)

(米国)

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