デリー首都圏、大気汚染対策の各種活動規制を全面解除
(インド)
ニューデリー発
2024年02月29日
インドのデリー首都圏と周辺地域の大気汚染対策を所管する大気質管理局(CAQM)は2月27日、デリーの空気質指数(AQI)の改善を踏まえ、首都圏の大気汚染対策として導入していた活動規制を全面的に解除した。CAQMは2023年10月6日以降、首都圏の大気汚染対策として定めた「行動計画(GRAP、2023年10月改定)」に基づく各種規制を敷いてきたが、4カ月半ぶりの適用取り下げとなった。
CAQMは2022年10月、デリー首都圏の大気汚染対策の一環で、AQIに応じたGRAPを導入(2023年2月13日付地域・分析レポート参照)。デリーのAQIが200を超える場合に、CAQMによる行動計画で定めた大気汚染レベル別の各種措置を敷く仕組みだ。初年度の2022年度(2022年4月~2023年10月)は、2022年10月5日~2023年3月9日までの5カ月間にわたって適用した(2023年3月15日記事参照)が、2023年度は適用期間をやや短縮した。
デリー首都圏でAQIが特に悪化するのは例年10月~2月ごろで、それ以外の時期は200以下の水準で推移することが多い。このため、次にGRAPに基づく各種規制が再び適用開始となるのは、2024年10月ごろの可能性が高いとみられる。
(広木拓)
(インド)
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