内閣改造を実施、キャメロン元首相が外相に就任

(英国)

ロンドン発

2023年11月14日

英国で11月13日、内閣改造が行われた外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(添付資料表参照)。リシ・スナク首相は自身のX(旧ツイッター)で、英国に必要な長期的な変化を起こすためにふさわしいチームを組織したとコメントしている。

今回の改造は、ロンドン市内での親パレスチナ派のデモに関する警察の対応についてのコメントなどを巡り、同日朝にスエラ・ブレイバマン内務相が解任されたことをきっかけに行われた。ブレイバマン氏の解任に伴って空席となった内務相のポストには、ジェームズ・クレバリー外務・英連邦・開発(FCDO)相が就き、新たなFCDO相には元首相のデービッド・キャメロン氏がそれぞれ就任した。そのほかの役職については、同日にテレーズ・コッフィ氏が辞任した環境・食糧・農村地域(DEFRA)相にはスティーブ・バークレイ保健・ソーシャルケア(DHSC)相が就任。新たなDHSC相にはビクトリア・アトキンス氏が就いた。保守党幹事長については、現職のグレッグ・ハンズ氏に代わり、リチャード・ホルデン氏が就任している。なお、ハンズ氏はビジネス・通商省国務相に就任している。

キャメロン氏の復帰は英国で驚きをもって報じられている。同氏は2016年7月にEU離脱の国民投票の結果を受けて辞任(関連ブラック ジャック ディーラー)、同年9月に議員を辞任していた。下院に議席を持たないキャメロン氏は就任に当たり、11月13日に叙勲されて上院議員に任命されている。

キャメロン氏の復帰と党内右派のブレイバマン氏の解任について、スナク首相が中道寄りのスタンスを取ろうとしており、その結果、党内右派との亀裂が生じる懸念があると指摘する報道もみられる。また、キャメロン政権下で中国との関係が非常に良好だったことから、今後の対中政策動向にも注目が集まっている。

今回のキャメロン氏の復帰について、英調査会社ユーガブの意識調査によると、「良い判断」との回答は24%、「悪い判断」と「わからない」と回答した割合がそれぞれ38%となっている。

(山田恭之)

(英国)

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