米加州、ブラック ジャック ディーラー

(米国)

サンフランシスコ発

2023年08月18日

米国カリフォルニア州公益事業委員会(CPUC)は810日、サンフランシスコ市内で無人の自動運転車(AV)の配車サービスを展開するクルーズ(本社:カリフォルニア州サンフランシスコ)とウェイモ(本社:カリフォルニア州マウンテンビュー)に対し、市内でAV商用旅客サービスを提供するために必要な追加運営権限付与する決議を承認したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これにより、両社は時間帯を問わずに無人の配車サービスを提供し、利用料金を請求できるようになる。

両社はこれまで、サンフランシスコ市を含む複数の地域で、条件付きで事業を行ってきた。特に有料の配車サービスについては、安全を管理するセーフティードライバーの有無によって、時間帯や場所に条件が付けられていた。クルーズは、セーフティードライバーを伴う場合、サンフランシスコ全域で時間帯を問わずサービス提供が認められていたが、ドライバー不在の場合、サービスの提供は同市の限られた地域、かつ午後10時から翌日午前6時までの時間帯に限定されていた。また、ウェイモは、セーフティードライバーを伴う場合のみ、サンフランシスコ全域で時間帯を問わずにサービスの提供が認められていた(注)。

決議を巡っては、安全面の懸念などを理由に、これまで採決が2度延期されていた(2023年7月6日記事2023年7月20日記事参照)。CPUCのジョン・レイノルズ長官は「人間のドライバーに対して設定されている基準に即してAVを判断するデータはまだ持っていないが、私はこの技術が道路の安全性を高める可能性を信じている」と述べた。

また、ウェイモは811日、CPUCからの権限取得を自社のホームページで発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同社のテケドラ・マワカナ共同CEO(最高経営責任者)は「今日の権限取得は、サンフランシスコにおけるわれわれの商業活動の真の始まりだ」と述べた上で、「より多くのサンフランシスコ市民が、ボタン1つで完全自律走行がもたらすモビリティー、安全性、持続可能性、アクセシビリティーの利点を体験できるようになる日が待ち遠しい」として、自社のサービスがもたらす可能性を強調した。他方、今回のCPUCの承認を受けて、サンフランシスコ監視委員会のアーロン・ペスキン委員長は、メディアのインタビューに対し「サンフランシスコ市はCPUCに再考を求め、必要に応じて管轄裁判所に持ち込み、(カリフォルニア州)自動車局に提訴する可能性もある」と述べた(ABCニュース815日)。

(注)無償の場合は、セーフティードライバー不在でも、サンフランシスコ全域で時間帯を問わずにサービス提供が認められていた。

(石橋裕貴)

(米国)

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