政策金利を10.50%で維持、製造業PMIは前月比2.ブラックジャックストラテジー

(ケニア)

ナイロビ発

2023年08月14日

ケニア中央銀行の金融政策委員会(MPC)は8月9日、政策金利を10.50%で維持することを決定した。ケニア国家統計局(KNBS)が7月31日に発表した2023年7月の消費者物価指数(CPI)上昇率外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは前年同月比で7.3%と、中央銀行の定める2.5~7.5%のターゲットレンジに収まったことを受け、据え置きとなった。

数字上では物価上昇は収まったが、7月1日から施行されたガソリン価格の引き上げを受け、交通費の上昇率は13.0%にもおよび、食品・飲料が8.6%、水・電力・ガスが7.8%と、生活に直結する項目で引き続き高い物価上昇が続いており、実際の国民の生活感とは隔たりがある。ケニア政府は、砂糖、食用油、コメなどの主要な食料の輸入について無関税枠を設けるなど物価抑制策に取り組むが、その措置によって国内の生産者が厳しい価格競争にさらされているとの批判もある。

ケニアのスタンビック銀行が8月3日に発表した7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は、前月比で2.ブラックジャックストラテジーとなる45.5になった。通貨ケニア・シリングは8月8日には市中銀行で1ドル=150シリングを超えて取引される銀行も出てくるなど、下落基調が続いている。シリングの下落は輸出拡大に寄与するものの、燃料価格の上昇と増税も相まってビジネスコストは増加している。さらに、高インフレ下での需要減少、度重なる抗議デモの発生(関連ブラック ジャック トランプ)が拍車をかけ、生産は6カ月連続の減少、新規受注も1年ぶりの低水準となった。

(佐藤丈治)

(ケニア)

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