2基目の洋上浮体式天然ガス生産施設(FLNG)の計画が進む

(モザンビーク)

マプト発

2023年07月13日

202211月に天然ガスを初出荷した、モザンビーク北部カーボデルガード州沖合のエリア4コーラル・サウス鉱区(20221119日記事参照)の開発を進めるコンソーシアムは、同エリア内の新鉱区開発を計画している。現地報道(360モザンビーク」2023622外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、イタリア資源大手エニが主導し、2基目の洋上浮体式天然ガス生産施設(FLNG)を現在の鉱区の北約10キロに設置する計画だ。新しい鉱区はコーラル・ノース鉱区と呼ばれている。新鉱区開発にはモザンビーク政府の承認が必要で、コンソーシアムは政府承認の取得に向けた事前環境持続性調査を既に実施している。2基目のFLNGは、エリア4ガス田からの生産増加と収益性向上を効果的に達成するための施設として位置づけられており、現時点で投資額は70億ドルにのぼるとみられている(「クラブ・オブ・モザンビーク」2023630外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。また、コーラル・サウス鉱区開発コンソーシアムに参加している韓国ガス公社(コガス)は、2基目のFLNG建設プロジェクトへの参加を決定した、とも報じられている(「クラブ・オブ・モザンビーク」202375外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

エリア4は、モザンビーク・ロブマ・ベンチャーS.p.AMRV)が70%の権益を保有し、コガス、ポルトガルのエネルギー企業ガルプ・エネルジア、モザンビーク国有炭化水素公社(ENH)がそれぞれ10%を保有している。MRVは、エニ(シェア35.7%)、エクソン・モービル(同35.7%)、中国石油天然気集団(CNPC)(同28.6%)によるジョイントベンチャーだ。エニは海上天然ガスプラントの開発を、エクソン・モービルは陸上プラント開発をそれぞれ主導する。エクソン・モービルによる陸上プラント建設の最終投資決定(FID)ならびに、フランス資源大手トタルを中心に開発するエリア1鉱区ガス田の陸上プラント開発は、治安悪化により延期、停止状態にあり、治安状況の改善が待たれる(2023615日記事参照)。

(松永篤)

(モザンビーク)

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