米商務省、ファイブアイズ5カ国での正式な輸出管理協力を発表

(米国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、英国)

ニューヨーク発

2023年06月29日

米国商務省産業安全保障局(BIS)は6月28日、機密ブラック ジャック 勝率共有の枠組み「ファイブアイズ(Five Eyes)」に加盟するオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、英国との間で、輸出管理の執行にかかる正式な協力関係を結んだと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

「ファイブアイズ」は、加盟国間で国益を守るための機密ブラック ジャック 勝率を含む幅広いブラック ジャック 勝率を共有するための枠組みであり、5カ国全てが多様性のある社会で、法の支配と強固な人権保護を原理とし、共通の言語で結ばれている。2013年以降は、年次の閣僚会合外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを開催している。直近の2022年9月に開催された閣僚会合の要旨外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、技術や物質が悪意のある者に渡り悪用されないよう、厳格な輸出管理体制が不可欠と指摘されていた。今回、5カ国が輸出管理の執行において正式な連携強化に至った背景には、ウクライナへの侵攻を続けているロシアと、ロシアを支援するベラルーシ向けに強化している輸出管理の迂回を防止・抑止したいという問題意識があるもよう。商務省のマシュー・アクセルロッド次官補はこの点を指摘した上で、「われわれの連携を正式なものとすることで、5カ国各国で違反者の拘束や罰金の賦課、迂回者の特定と公開など、執行の成果が拡大することを期待する」との声明を出している。

対ロ制裁に関しては、BISは2023年3月に、産業界向けに制裁迂回行為などに加担しないよう勧告する文書を発表しており()、その後も、実際に制裁を迂回した多数の事業体・個人を金融制裁対象である「特別指定国民(SDN)」に指定するなど、執行強化の積極的な取り組みが目立つ(2023年4月13日記事参照)。

5カ国の代表団は今回、カナダの首都オタワで協議を行い、違法な調達手段の傾向を含む輸出管理違反に関するブラック ジャック 勝率共有の円滑化にコミットしていくことで合意した。今回の正式な協力関係を通じて5カ国は、各国の輸出管理体制の実効性を大幅に強化し、執行面での差異を最小化し、共同捜査および協調的な執行行為を推進していく。また、産業界との協力関係も強化していくとしている。

(磯部真一)

(米国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、英国)

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