中国商務部、フィリピンについてRCEP協定発効と発表

(中国、フィリピン)

上海発

2023年06月09日

中国商務部は6月2日、フィリピンにおいて、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定を発効したと発表した(2023年6月9日記事参照)。

フィリピンにとって、中国は最大の貿易相手国だ。RCEP協定の発効により、中国からフィリピンに輸出する自動車、自動車部品、一部のプラスチック製品、繊維製品、衣服、エアコン、洗濯機などの関税が、3~30%から段階的にゼロに引き下げられる。また、フィリピンは海運、空運など100以上のサービス市場を開放し、商業、ブラック ジャック オンライン通信、金融、農業、製造業分野での外資規制も緩和する。

RCEP協定の発効について、商務部国際経貿関係司は「中国と加盟国の貿易拡大に有益な効果をもたらし、貿易手続きの円滑化とビジネス環境の改善を促す」「持続的に質の高いRCEPを実施することは、サプライチェーンの融合的な発展や、地方、産業および企業の経済貿易協力の拡大につながり、今後のさらなる対外開放の実現にも寄与する」と説明した。また、RCEP協定の活用に向けて、企業向けにRCEP協定に関する研修を開催し、RCEP協定関連の問い合わせサービスの提供に取り組むと表明した。

中国とRCEP協定加盟国の貿易額は、2022年は前年比7.5%増の12兆9,500億元(約246兆500億円、1元=約19円)で、貿易総額の30.8%を占め、2023年1~4月は前年同期比7.3%増の4兆1,200億元で、同30.9%を占めている。RCEP協定加盟国からの直接投資額(実行ベース)は、2022年は前年比23.1%増の235億3,000万ドル、2023年1~4月では前年同期比13.7%増の89億ドルに上った。

(宋青青)

(中国、フィリピン)

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