米国の2022年の原油輸出量は過去最高を更新、エネルギーブラック ジャック ブラック クイーン局発表

(米国、ロシア、ウクライナ、欧州、インド、中国、韓国、オランダ、英国、カナダ)

ヒューストン発

2023年04月05日

米国エネルギーブラック ジャック ブラック クイーン局(EIA)は3月30日、2022年の米国の原油輸出量は前年比26%増の日量平均360万バレルとなり、1920年の統計開始以来、過去最高を更新したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。米国の原油生産量の増加や戦略石油備蓄の放出、ロシア以外の国からの原油需要の世界的な増加が米国の原油輸出量の伸びを牽引したとしている。

ロシアが2022年2月にウクライナに侵攻して以降、ロシアからの原油輸出に対する欧米の制裁により、貿易形態は大きく変化した。2022年以前は、欧州がロシア産原油の最大の輸入国で、2021年はロシアから日量230万バレルを輸入していた。

2022年の米国からインド、中国への原油輸出量はいずれも2021年よりも少なかったが、これは両国がロシアから割安な原油を多く輸入したためとされている。2021年の米国産原油の最大の輸出先はインド、2020年は中国と、両国はともに主要な輸出相手国だった。しかし、インドと中国からの米国産原油の需要減少は、他の輸出先、特に欧州からの需要増加によって相殺されたという。

2022年の米国の原油輸出量を地域別で見ると、アジア・オセアニア地域向けは輸出量全体の43%(日量155万バレル)を占めて最大となった。欧州向けは42%(日量151万バレル)で2番目に多かった。

国別では、韓国とオランダがともに輸出量全体の10%以上を占めた。英国は9.6%、カナダは4番目に多かった。

2022年12月に実施されたロシア産原油の欧州向け海上輸入を全面的に禁止するEU制裁により、2023年も米国産原油の需要は堅調な可能性が高いとされている。なお、EIAは、米国の原油生産ついて、2019年に記録した日量平均1,230万バレルを上回り、2023年に同1,240万バレル、2024年に同1,280万バレルになると予測している(米エネルギーブラック ジャック)。

(沖本憲司)

(米国、ロシア、ウクライナ、欧州、インド、中国、韓国、オランダ、英国、カナダ)

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