米フォード、カナダでのEV生産に向け2024年に工場改修
(カナダ、米国)
トロント発
2023年04月18日
米国自動車大手のフォード(本社:ミシガン州ディアボーン)は4月11日、18億カナダ・ドル(約1,800億円、Cドル、1Cドル=約100円)を投じて、カナダ・オンタリオ州のオークビル組み立て工場を、車両とバッテリーパックの組み立てを含むカナダでの電気自動車(EV)製造拠点として刷新すると発表した。同投資計画は、カナダの労働組合組織のユニフォーがフォードとの合意事項として2020年9月に明らかにしており(関連ブラック ジャック ルール)、今回の発表で詳細が明らかになった。
フォードは2025年から始まる次世代EV生産に備え、オークビルの既存工場を2024年第2四半期(4~6月)に改修して、北米でのEV生産の大量生産拠点として再生させる予定だ。同社では2026年末までに全世界で年間200万台のEV生産を計画しており、オークビル施設の再編がカギとなると説明する。カナダでは、ゼネラルモーターズ(GM)カナダが2022年12月に商用EVの量産を開始しているが(GMカナダ、オンタリオ州でブラック)、フォードによると、北米市場向けにカナダで乗用車としてのEV量産が行われるのは初となる。
施設内には40万7,000平方フィート(約3万8,000平方メートル)の電池工場を併設し、米国ケンタッキー州にある同社と韓国SKオンとの合弁工場(米フォードと韓国SK、テネシーとケンタッブラック)で生産した電池を利用したバッテリーパックの組み立てを行い、施設内で組み立てた車両へ搭載する。
同社のジム・ファーリー会長兼最高経営責任者(CEO)は「カナダとオークビル複合施設は、フォード・プラス(同社の事業戦略)による変革に重要な役割を果たす。この施設は、バッテリーと車両組み立てのための現代的で超効率的な垂直統合型拠点となる」と述べた。
この投資計画については、カナダ連邦政府とオンタリオ州政府がそれぞれ2億9,500万Cドルを拠出することを2020年10月に発表しており、拠出金は投資計画の一部として充当されることが決まっている。
(飯田洋子)
(カナダ、米国)
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