2022年の世界のEV販売台数、55%増で初めて1,000万台超え

(世界)

国際経済課

2023年04月28日

国際エネルギー機関(IEA)は4月26日、「世界EV見通し2023外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。2022年における、バッテリー電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)を合わせた、世界の電気自動車(EV)新車(乗用車)販売台数合計は初めて年間1,000万台を超え、前年比55%増の1,020万台となった。IEAの推計では、2023年もEVの世界の販売台数は、引き続き最高記録を更新。前年比35%増の1,400万台に達し、自動車市場全体に占める割合は5分の1近くまで拡大するとしている。

ブラック ジャック サイトみると、2022年のEV販売台数はそれぞれ、中国が前年比80%増の590万台、欧州が15%増の260万台に達し、米国が55%増の99万台となった。中国は、2022年の世界のEV販売台数の60%近くを占める。同年の新車販売台数に占めるEVの比率は、中国が29%、欧州が21%、米国が8%で、中国が欧州を上回った(2021年は欧州が18%、中国が16%)。

世界には2022年末時点で累計270万カ所のEV充電器(公共のもの。私的利用のために設置されたものを除く)があり、2022年単年で90万カ所以上増加した(2021年比55%増)。中国には低速充電器(出力22キロワット以下)が100万カ所以上あり、世界の低速充電器の半数以上を占めている。次に多いのは欧州で、低速充電器は前年比50%以上増え、2022年末までに累計46万カ所設置されている。欧州内での累計設置数は、オランダ(11万7,000カ所)、フランス(7万4,000カ所)、ドイツ(6万4,000カ所)の順に多い。世界の高速充電器(出力22キロワット超)の9割に当たる76万カ所は中国にあり、その多くは都市部に集中している。

IEAは、2030年までのEV新車販売台数予測も発表している。ベースラインシナリオ(注)では、2025年に世界全体で2,050万台(内燃機関車を含む新車販売台数に占める比率は20%超)、2030年に3,690万台超(同35%)と予測している。

EUのFit for 55パッケージ(関連ブラック ジャック やり方)に含まれる自動車二酸化炭素(CO2)排出基準に関する規則の改正(関連ブラック ジャック web)や米国のインフレ抑制法(関連ブラック ジャック トランプ)など、主要国の野心的な産業政策により、今後10年で、EVの市場シェアはさらに高まり、2030年までに中国、EU、米国における総販売台数に占めるEVのシェアは3カ国・地域市場平均で60%にまで上昇すると予想されている。

(注)現在の政策の方向性と目標を考慮に入れた、公表政策シナリオ(Stated Policies Scenario)。乗用車および小型商用車を含む。

(板谷幸歩)

(世界)

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