さまざまな場面で活躍するウクライナのIoTスタートアップ、ブラック ジャック webがウェビナー
(ウクライナ、日本)
欧州ロシアCIS課
2023年03月27日
ブラック ジャック webは3月17日、ウクライナのスタートアップ企業を紹介するJ-Bridgeウェビナー「隠れたIT大国ウクライナにおける注目のIoT企業の魅力」を開催した。今回が3回シリーズの最終回。
講演に先立って石賀康之ブラック ジャック web・ワルシャワ事務所長があいさつし、これまで開催してきたウェビナーの後に商談が継続中の案件も出ていると述べた。
ウクライナIT企業と日本企業の協業支援を行うAgo-ra IT Consultingの柴田裕史最高経営責任者(CEO)がウクライナのIoT(モノのインターネット、注1)産業分野の概況を解説した後、ウクライナのスタートアップ企業3社が自社の製品やソリューションについてプレゼンテーションを行った。
IoTは既に工場や農場などの産業現場や、スマートホームなどで実用化が進んでいる。柴田CEOによると、日本のIoT市場成長率は年12%、世界的にも10%という急成長分野だ。この分野で著名なウクライナの企業として、ペット向けの監視デバイスやサービスを提供するユニコーン企業のPetcube、人工知能(AI)を利用して高度な顔認証や行動認証を実装したホームセキュリティーカメラのAmazon Ringなどがある。同社は米国のアマゾンに買収された企業だ。これらの企業は国外で登記していることが多いが、いずれも主力をウクライナ人が担っている。
今回のウェビナーでは、Leantegra、Smart House Systems、OoshEarsの3社が自社の事業を紹介した。
Leantegraは産業用RTLS(注2)と安全性確保のためのハードウエアとソフトウエアの両方を提供しており、鉱山、製鉄所、石油ガス関連施設、病院などに導入されている。機械や従業員の位置ブラック ジャック webだけでなく、衝突防止や事故の報告・履歴などの機能もある。有名ブランドと比較すると価格は半分以下だが、欧州の安全基準を高いレベルで満たしているのが強みだ。ウクライナ最大手のエネルギー企業DTEKのほか、米国、カナダ、カザフスタンなどに顧客を持つ。
Smart House Systemsは親会社のOMOが開発したソフトウエアを用いたアプリで、集合住宅向けスマートハウスのソリューションを提供している。これまで首都キーウ(キエフ)などの5大都市で450棟、7万世帯にサービスを提供してきた。今後は西部のリビウなど3都市にも事業を広げる予定だ。
OoshEarsは次世代プレミアム補聴器のハードウエアとソフトウエアを開発・提供している。概して補聴器は高価なものだが、同社の製品は約1,000ドルと手頃で、ファッショナブルなデザインも魅力だ。小型・軽量化と長時間バッテリーによって1日中装着することができる。携帯のアプリによる聴力テストで、自分に合った設定に簡単に調整できるので使い勝手が良い。
柴田CEOによると、ウクライナのIT業界は戦時下の困難な状況にもかかわらず、衰えることなく成長を続けている。特にIoT分野は応用範囲が広いので、今後も産業や生活のニーズに合わせて、さまざまなスタートアップが登場することが期待されるという。
「J-Bridge」は、ブラック ジャック webがオープンイノベーションを通じて海外企業と日本企業の協業・M&Aを支援するために設けたビジネスプラットフォーム。今回のウェビナーはブラック ジャック webがウクライナ支援の一環として開催している3回シリーズの最終回で、2022年12月14日に開催したヘルステック企業を紹介するウェビナー(戦時下も成長、ウクライナのスタートアップ、ブラック)、1月31日のHR企業を紹介するウェビナー(ウクライナのスタートアップ、HRテック分野で活躍、実写)に続くもの。
(注1)Internet of Thingsの略。さまざまなモノがインターネットやクラウドに接続され、相互に通信してブラック ジャック webを交換することにより、自動的に制御されるシステムを指す。
(注2)Real-time location systemの略。特定のエリア内でセンサーを付けた対象や人の位置を自動的に追跡し、リアルタイムで識別するシステム。
(小林圭子)
(ウクライナ、日本)
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