英財務相、経済成長に向けた長期ビジョンを発表
(英国)
ロンドン発
2023年02月06日
英国のジェレミー・ハント財務相は1月27日、ロンドンのブルームバーグ欧州本社でのスピーチで、英国の経済成長に向けた長期ビジョンを設定することを発表した。
英国の経済成長は、リシ・スナク首相による年頭演説でも5つの優先事項の1つに位置付けられていた(関連ブラック ジャック トランプ)。その上で、同相は2023年も引き続きインフレ率の半減、経済成長、債務の削減を計画しているとし、この3つの要素は、その先にあるさらに大きな目標を実現するために不可欠とした。
経済成長に関する具体的な措置に関する発表は、今後の財政計画の中で打ち出すとしたうえで、今回の発表では優先分野として経済成長のための4つの「E」を設定した。
- 企業(Enterprise)
- 教育(Education)
- 雇用(Employment)
- あらゆる場所(Everywhere)
競争力のある企業税制が重要と同時に、企業がイノベーションを促進しやすくするため、主要な成長部門の規制を見直し、事業を支援することで企業の拡大を目指す。同相は、デジタル技術、グリーン産業、ライフサイエンス、先端的製造業などの企業に対英投資を拡大するよう呼びかけ、新しい技術の安全かつ迅速な導入を支援するための規制変更対応をすでに進めているとした。
教育に関しては、大学に進学していない層に対しても確実に機会を与えるとしたほか、雇用については、慢性疾患や精神障害をもつ人々の職場復帰支援に向けた改革の実施や早期退職者の再就職の促進に取り組むとした。
加えて、英国全土で地域間格差を解消し、すべての地域が経済成長の恩恵を受けられるよう、新たなインフラの建設に要する時間の短縮も目指す。
なお、同相は、今回の演説の冒頭部分をAI(人工知能)ソフトウェアの「Chat GPT」を活用して作成したとしている。
今回の発表に対し、英国商業会議所(BCC)は、エネルギー(Energy)と輸出(Export)の2つのEが抜けていると指摘。エネルギーコスト増への対応と輸出支援が必要だとした。英国産業連盟(CBI)は、生産性の改善によってのみ潜在成長を実現できるとして、ハント氏のビジョンへの賛同を示したうえで、3月に発表予定の予算への期待を示した。
(菅野真)
(英国)
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