2022年の貿易額は過去最高更新も、下期は減速

(ベトナム)

ハノイ発

2023年01月17日

ベトナム税関総局によると、2022年の輸出は3,713億416万ドル(前年比10.5%増)、輸入は3,589億192万ドル(7.8%増)で、貿易収支は124億225万ドルの黒字となった。前年に続き、2022年も輸出入ともに過去最高を更新した。しかし、上期(1~6月)は輸出が前年同期比17.3%増、輸入が15.5%増とともに2桁増だったのに対し、9月以降に貿易額が落ち込み(好調な貿易に陰り、11月は輸出入ともに前年同月比でオンライン)、下期(7~12月)は輸出が4.3%増、輸入が0.7%増と伸びが鈍化した。世界的なインフレによる経済減速などが影響したとみられる。

通年の輸出を主要ブラック ジャック やり方 カジノみると、米国が1,093億8,889万ドル(前年比13.6%増)で1位、次いで中国が577億260万ドル(3.2%増)、韓国が242億9,350万ドル(10.7%増)だった(添付資料表1参照)。中国と香港の経済や消費活動がゼロコロナ政策によって伸び悩む一方、そのほかの上位国は2桁増の伸びで、特に欧米の伸びが目立った。下期は大幅に伸びが鈍化した国が多かったが、対日本輸出はむしろ増加した。特に縫製品が好調だった。新型コロナウイルス感染対策の規制が緩和され、ベトナムでの生産と日本での需要が回復したことなどが背景にあるとみられる。

輸入は、中国が1,178億6,663万ドル(前年比6.6%増)で1位、韓国が620億8,863万ドル(10.3%増)、日本が233億7,382万ドル(2.5%増)と続いた(添付資料表2参照)。ロシアによるウクライナ侵攻後の世界的な資源価格の上昇で、石炭や鉱物の輸入が多いオーストラリア(27.3%増)とインドネシア(26.8%増)からの輸入額の伸びが顕著だった。

対世界輸出を主要品目別にみると、1位は電話機・同部品、2位はコンピュータ電子製品・同部品、3位は機械設備・同部品だった(添付資料表3参照)。縫製品(前年比14.7%増)や履物(34.6%増)、水産物(23.0%増)などの消費財が新型コロナ禍からの需要回復により好調だった。他方、電話機・同部品は0.8%増にとどまった。ベトナムに同社世界最大のスマートフォン生産拠点をもつサムスン電子は、下期に年内出荷目標台数の下方修正と減産調整をした。また、欧米や中国などの建設需要の減退を受けて、鉄鋼の輸出額は32.2%減と大幅に減少した。

輸入の主要品目別は、1位がコンピュータ電子製品・同部品、2位が機械設備・同部品、3位が電話機・同部品だった(添付資料表4参照)。資源高の影響で石油製品の輸入額が大きく増加した。下期には生産財となる上位品目の輸入額が軒並み前年同期比マイナスとなっている。2022年終盤に減速した製造業の生産状況を反映する結果となった(2023年1月17日記事参照)。

(蛇見拓斗)

(ベトナム)

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