ハンガリー政府、エネルギー省新設など省庁再編成を実施
(ハンガリー)
ブダペスト発
2022年12月02日
ハンガリー議会は11月22日、ハンガリーの省庁リストに関する法律の改正法案を賛成多数で可決した。改正法は12月1日と2023年1月1日に施行され、省庁再編が行われる。省庁再編では、1つの省(技術・産業省)が廃止され、その所管替えを受けて2つの省庁(エネルギー省と経済発展省)が新設され、1つの省(建設・投資省を建設・交通省へ)の名称変更が生じる。
まず12月1日、エネルギー問題を一元的に管理するエネルギー省が新設される(ハンガリー、省庁改編でエネルギー省を新設、ブラック)。また、ラーザール・ヤーノシュ氏が大臣を務めている建設・投資省は、新たに交通関連の所管を加え、建設・交通省に名称を改める。
また、2023年1月1日、これまで銀行・証券・保険市場の規制や競争政策といった経済政策全般を経済発展担当相として所管してきたナジ・マールトン無任所相については、新たに雇用と産業政策分野を所管に加えたうえで「経済発展省」に格上げし、首相官邸から分離させる。
上述の2省については、議会に提出された法案の趣旨説明で「ロシアによるウクライナ侵攻の結果、ロシアに課された制裁措置は、エネルギーと経済の両分野に大きなダメージを与える恐れがある。これらの脅威に対抗するためには、両分野をそれぞれ担当する省を設けることが正当化される」とされ、エネルギー政策と経済政策のかじ取りを強化する狙いがあるということだ。
なお、エネルギー省新設に伴い廃止される技術・産業省が所管していた業務のうち、成人教育についてはチャーク・ヤーノシュ文化・革新相が担当することになるが、省の名称に変更はなかった。
(バラジ・ラウラ)
(ハンガリー)
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