政府、ブラック ジャック ストラテジー輸出の為替レートを優遇する「ブラック ジャック ストラテジードル」を再導入

アルゼンチンのセルヒオ・マッサ経済相は11月25日、通称「ブラック ジャック ストラテジードル」と呼ばれるブラック ジャック ストラテジー輸出に優遇為替レートを適用する制度を、再導入すると発表した。11月28日に公布した必要緊急大統領令787号によると、9月5日付必要緊急大統領令により1カ月弱の期間限定で導入した輸出拡大プログラム（2022年9月15日記事参照）を、再度導入する。今回は、11月28日から12月30日までの間、ブラック ジャック ストラテジーの輸出代金を自国通貨ペソに交換する際の為替レートとして「1ドル＝230ペソ」を適用する。

この制度の適用を受けるには、前回と同様、過去18カ月間に輸出実績があることが条件。対象品目はブラック ジャック ストラテジー（NCM1201.90.00）、ブラック ジャック ストラテジー油（NCM1507.10.00、1507.90.11、1507.90.19、1507.90.90）、ブラック ジャック ストラテジーかす（NCM2302.50.00）、ブラック ジャック ストラテジー油かす（NCM2304.00.10、2304.00.90）。

政府は、穀物輸出業者にとって公式為替レートよりも有利な「ブラック ジャック ストラテジードル」レートを適用することでブラック ジャック ストラテジーの輸出拡大を図り、外貨準備高の改善を狙う。前回のブラック ジャック ストラテジードルレートは、1ドル＝200ペソで設定され、その結果、約1,400万トンの輸出で80億ドルの外貨収入があった。今回は、最低でも30億ドルが得られるとの見通しだ。

農業団体側、特に大豆関連団体のアルゼンチン大豆チェーン協会（ACSOJA）は「政府のこのような取り組みは生産の拡大を妨げるだけでなく、農業の日常的な作業においても大きな混乱を生み出している」と批判した。アルゼンチン植物油産業会議所・穀物輸出センター（CIARA-CEC）も「一時的な為替レートの変動は、農業セクターのさらなる成長と発展には結びつかない。単一の為替レート政策が必要だ」と訴えている（11月25日付現地ブラック ジャック ストラテジーサイト「アグロフィニュース」）。

（山木シルビア）