第3四半期のCPI上昇率は微増傾向、特に食品と住宅関連が上昇
(サウジアラビア)
リヤド発
2022年10月25日
サウジアラビアの2022年第3四半期(7~9月)の消費者物価指数(CPI)上昇率の動きをみると、全体では微増傾向が続いている(添付資料表参照)。
サウジアラビア総合統計庁によると、6月の前年同月比の上昇率2.3%(2022年7月25日記事参照)と比較して、7月は2.7%、8月は3.0%、9月は3.1%となっており、過去3カ月で0.8ポイント上昇した。
サウジアラビア総合統計庁は、9月のCPI上昇の要因を食品・飲料や住宅・光熱関連の価格上昇によるものだと分析している。
9月の前年同月比上昇率を項目・品目別にみると、食品・飲料では牛肉(6.5%)、牛乳・乳製品・卵(14.5%)、食用油(12.4%)となっており、世界的な飼料高騰が影響したとみられる。
また、住宅・光熱関連では、賃貸住宅(3.6%)が上昇。賃貸住宅の供給不足による価格上昇が影響したとみられる。食品・飲料以外では、レクリエーション・カルチャーサービス(11.7%)が最大の上昇率となった。
サウジアラビアの主要紙「サウジ・ガゼット」(10月18日)によると、9月は128の商品・サービスの価格が上昇。食料・飲料では、高品質な国産ジャガイモは65.95%、国産冷凍鶏肉は36.22%上昇したと報じている。
(林憲忠)
(サウジアラビア)
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