上半期のCPI、全体では微増も、教育や食品では上昇

(サウジアラビア)

リヤド発

2022年07月25日

世界各国で物価の高騰が続いているが、サウジアラビアの20221月からの消費者物価指数(CPI)の動きを見てみると、全体では微増傾向で(添付資料表参照)、大幅な上昇は見られていない。サウジアラビア総合統計庁によると、20226月のCPI上昇率は前年同月比2.3%PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)だった。

他方で、項目・品目別に見ると、一部の分野では大きく上昇し、日常生活にも影を落としつつあることが分かる。添付資料表のとおり、教育では6月に前年同月比で6.2%となり、特に中等教育費(日本の中学校~高校に相当)が13.8%と、上昇率では最大となった。新型コロナウイルスのワクチン接種対象の低年齢化が進んだことによって、授業形態が前年度のオンライン授業から対面授業へ移行したことが影響したとみられる。

教育費以外では、食品(4.7%)が影響を受けた。中でも飼料高騰が影響しているとみられる牛乳・乳製品・卵(13.7%)や、食用油(13.4%)、輸入小麦(7.1%)などの上昇率が顕著だった。こうした食品原料価格高騰のあおりを受けて、レストラン・カフェなどの外食産業も5.5%の上昇率となった。

(柴田美穂)

(サウジアラビア)

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