EV電池の米レッドウッド・マテリアルズ、ネバダ州キャンパスに35億ドル投資
(米国)
サンフランシスコ発
2022年08月02日
電気自動車(EV)用リチウムイオン電池のリサイクルなどを行う米国のレッドウッド・マテリアルズ(本社:ネバダ州カーソンシティ)が同州スパークスに建設中の「バッテリー・マテリアルズ・キャンパス」に今後10年で35億ドルを投資する予定だと、7月25日に複数のメディアが報じた。
敷地面積175エーカー(約71万平方メートル)の同キャンパスは現在、一部工事中で、最終的にリチウムイオン電池のリサイクル施設や、カソード(陰極)材、アノードホイル〔陽極箔(はく)〕の製造工場、オフィスが建設される。同社は2024年末までにリチウム電池のカソード材の製造を開始し、2025年までに年間100ギガワット時(GWh、EV台数に換算して100万台)分の電池材(注1)を製造する予定だ(「ウォールストリート・ジャーナル」紙電子版7月25日)。
レッドウッド・マテリアルズは、クローズドループ(注2)のバッテリーエコシステムの構築に取り組むスタートアップ。EV大手テスラの共同創業者兼最高技術責任者(CTO)であったJB・ストローベル氏が2017年に創業し、最高経営責任者(CEO)を務めている。同社は6月21日に、北米トヨタとバッテリーのリサイクルなどで協業することを明らかにし(2022年6月30日記事参照)、7月12日にはドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の米国法人と協業し、同社がVWとアウディの使用済みEV電池のリサイクルを全て行うと発表していた。
(注1)カソード材とアノード(陽極)材の骨組みの役割をする銅箔
(注2)不純物を取り除くことで素材として再利用でき、無限に循環利用されるリサイクル。
(田中三保子)
(米国)
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