チリ政府、ドイツのハンブルク港とグリーン水素に関するMOUを締結

(チリ、ドイツ)

サンティアゴ発

2022年08月30日

チリ外務省は824日、同国エネルギー省がドイツのハンブルク市およびハンブルク港湾局と、チリと欧州間におけるグリーン水素供給網の構築に向けた協力覚書(MOU)に署名した、と発表した。チリ政府は、2020年からグリーン水素国家戦略(20201112日記事参照)を掲げ、世界で最も競争力のあるグリーン水素輸出国に成長するための取り組みを推進している。

ハンブルク港は、欧州で3番目の規模を有する港で、域内におけるエネルギー供給の中心地としての役割を果たしている。今回のMOUによって、チリが既にMOUを締結しているオランダのロッテルダム港(2021329日記事参照)、ベルギーのアントワープ港およびゼーブルージュ港(20211110日記事参照)と共に、ハンブルク港がチリで生産されたグリーン水素を欧州へ輸送するためのハブ拠点として機能することが期待されている。

クラウディオ・ウエペ・エネルギー相は、今回のMOU締結は、エネルギー省が推進する欧州の主要港との関係強化の一環で、チリにとって最も重要な協定の1つだと前置きした上で、「MOU締結の目的は、水素・同副産物をハンブルクおよび欧州へ早期に輸出するための必要条件を検討し、両地域における水素市場の発展を促進することだ」とコメントしている。

(岡戸美澪)

(チリ、ドイツ)

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