天然ガス・原子力を持続可能な活動に含めるEUタクソノミー委任規則が成立
(EU)
ブリュッセル発
2022年07月14日
持続可能な経済活動を分類する「EUタクソノミー」規則(注1)において、持続可能な経済活動として許容される技術的基準に一定条件で天然ガスと原子力による発電を含める委任規則(注2)の成立が7月12日、確定した。これにより、同規則は欧州委員会の2月2日の提案どおりの内容(関連ブラック ジャック 勝率)で、2023年1月1日から適用開始されることとなった。
持続可能な事業へのEU独自の投資誘導策であるタクソノミー上、天然ガスおよび原子力を「グリーン」な経済活動に含めることに対しては、加盟国間で意見の隔たりが大きい上、ロシアによるウクライナ侵攻を契機に、ロシア産への依存の高い天然ガスへの風当たりも増していた。しかし、欧州議会は7月6日、比較的僅差ながら同委任規則を実質的に承認(関連ブラック ジャック トランプ)。EU理事会(閣僚理事会)は20加盟国以上の反対をもって委任規則を不承認とすることができたが、同委任規則を欧州委が正式採択した3月9日から4カ月となる7月11日までに、理事会が不承認とするための手続きをとらなかったことで成立が確定した。委任規則は近日中にEU官報に掲載されてから20日後に施行されるが、適用は2023年1月1日からとなる。
(注1)詳細に関しては、調査レポート「EUサステナブル・ファイナンス最新動向‐タクソノミー規則を中心に‐」を参照。
(注2)EU法令はEU理事会と欧州議会の承認により成立するが、両機関が欧州委に対し、法令の内容を実施する権限を委任することができる。この権限に基づいて欧州委は委任法令を制定することができ、理事会と議会は一定期間内に委任法令を審査し、不承認とすることはできるものの、内容の修正は認められない。
(安田啓)
(EU)
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